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今年の文系女子の就職人気企業ベスト3の第一位はJTBグループ。第二位が全日本空輸(ANA)、第三位が日本航空(JAL)でした(日本経済新聞新卒採用広告特集・マイナビ調べ)。上位三位はすべて旅関係という結果になりました。特にANAとJALは採用数の伸びと正社員化で人気が再上昇中です。他社のランキングでは、ANAが一位になっているものもあります。ANAのCA(キャビンアテンダント)の採用予定数700人。JALが300人。人数が多いことも人気の一因ということはわかるのですが、キャビンアテンダントという職種に、どうしてここまで女子は憧れるのでしょうか? 女子学生がキャビンアテンダントを目指す理由を分析してみました。

CAを目指して特訓

「まずは第一印象です。第一印象で9割決まりますよ。面接の一問一答はその印象を確認していく作業でしかありません!」

リンとした元CAの講師はそう言い切って、徹底的に入室と挨拶の練習をさせます。満面の笑顔で繰り返し、お辞儀の練習をする女子学生たち。それをビデオで撮って、自分で見ては、点検します。

「ハイ!  360度見られていますよ! 後姿も気を抜かないで!」前面だけでなく、横、後ろと360度見られているという意識を持つよう講師からゲキが飛びます。確かに飛行機の中では、後姿も見られますね。

私の開いているハナマル式就活セミナーの特訓の様子です。セミナーには、金融業界、IT業界など全業界の志望者がいますが、CAは少し特殊な練習が必要です。「航空特訓」と呼んで、上記のような面接、グループディスカッションの練習をしています。

航空業界を目指す人のためだけの「エアラインスクール」という専門学校もあります。各校様々ですが、1年間かけてみっちり勉強するコースでは入学金から授業料含め、約40万円という費用がかかるようです。専門の受験雑誌も出ており、過去の面接での出題問題、いわゆる過去問集が掲載されています。インターネット上の情報にとどまらず、本として出版もされているというのは、確実な需要があるということ。それだけの希望者が多くマーケットが大きいということですね。

またANAの関連会社が運営する予備校もあります。そこでは、面接練習などの対策はせず、訓練所やバックヤードの見学会、機内食の製造工場など、業界研究を詳しく行うというスタンスのようです。もちろん、特別な特訓をしなくても受かる人も多数いますが......。

「CAになるために」浪人して青山学院大学に

東京都港区青山にある青山学院大学は、航空業界就職に強い大学として、昨今有名になっています。ある宮崎県出身の女子学生Iさんは「子供のころからCAになりたくて、一浪して青山学院大学に入学した」そうです。CAの選考試験は短期大学卒でも応募資格はあり、どちらかというと大学差別は少ないと思われる方なのですが、大学にこだわったのはなぜなのでしょうか。

「周りの雰囲気が大事だと思って」。確かにたくさんの受験者がいる大学にいれば、意識も高まるというもの。大学進学は就職のためにあるという本来の目的に沿った大学選びですね。CA目指して一浪し、彼女は青山学院大学に合格。入学後は英語の勉強に力を入れ見事に難関を突破し、ANAのCAの内定を手に入れました。周囲にも「私はCAになる!」と小さいころから公言し続けて、有言実行したのです。

宮崎県が実家のIさんは、帰省や上京の度に飛行機を利用し、CAという仕事を身近なものに感じていました。飛行機が特別な乗り物だった親世代とは違い、飛行機も海外も「はるか遠くにある憧れ」の存在ではありません。それでも「空港に行くと、非日常の高揚感がある」と言います。日常に近いけれど、旅の高揚感を感じさせる存在。それほど背伸びしなくても、「手の届くところにある憧れ」が現在の飛行機、空港、それに乗務するのがCAなのです。

英語を使える仕事

英語を使える仕事で真っ先に浮かぶのが航空業界ということも一つの要因のようです。女子学生は英会話が好きな人が多い傾向があります。留学経験やTOEICの点数など、女子は英語の習得の努力をしている人が男子に比べて多いですね。しかし、実際に仕事で使うとなると、女子がどのような場面で確実に英語を使うのか、いまひとつピンとこない部分もいまだにあります。商社の総合職はなかなか狭き門です。一般職では、英語が必要なのはメールと電話ぐらいかもしれません。英語力を問う試験は全業界で増えてきたものの、実際の仕事の現場ではどうかはわかりません。

そう考えると確実に英語を使うのは航空業界、CAなのです。ANAは国内線に強いですが、国際線も増やしており、特にホノルル便を強化するという計画を打ち出しています。研修が終わったら、すぐにハワイです。CAになればいやでも英会話が必要なのです。

逆に言えば、CAになりたいのに、英会話が不得意というのは無理な話です。JALは受験資格がTOEIC600点以上。ANAもTOEICの点数を書くか、GTECという英語の筆記試験を受けることが条件となっています。

どんな人が受かるのか?

宮崎出身のIさんとは違い、就職を考えるようになってはじめてCAという仕事を意識するようになったという人もいます。Yさんは学内説明会に来たCAの人に会って、憧れるようになったそうです。その振る舞いや、ことば使いの美しさ、接客における感動の体験談。自分もCAという「日本の顔」になって、外国の方を「おもてなし」したいと思ったのだそうです。航空会社はインターンシップや大学内の説明会を数多く開いて、CAの仕事をよく理解してもらうように努力をしています。そこでますます志望者が増えていくわけです。

では、どんな人が受かるのか。身長制限はありません。見た目で言えば、「制服が似合うこと」という表現のようです。チャレンジ精神のあるタフな人。チームワークが取れる人。こう挙げると他業界と違う特別なことはあまりありませんね。またCAはサービススタッフであり、その前に保安要員だということも忘れずに。そして、英語力は必須です。

オリンピックを控えたグローバル化まっただなかの日本には、CAはこれからますます注目される職業ですね。憧れだけではなれない。努力の結晶であることをお忘れなく!

上田晶美(うえだ・あけみ) ハナマルキャリア総合研究所代表。1983年、早稲田大学教育学部卒。流通企業に入社し、広報、人事教育、商品企画などを経験。1994年、出産を機に退職し、キャリアコンサルティング会社のハナマルキャリアコンサルタント(現在のハナマルキャリア総合研究所)を設立。大学生の就職、社会人の転職、主婦の再就職を支援する講演、執筆を幅広く手掛ける。全国20大学、20自治体にも出講。講演は年間200件をこなす。大妻女子大学短期大学部非常勤講師、女性労働協会理事。大学生から高校生まで二男一女の母でもある。山口県出身。ハナマルキャリア総研のサイトはこちらから>>

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