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「あっても、なくてもいい」ものは、ない方がいい

女子大生経営者として学んだこと(1)

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「ハヤカワ五味」というブランドを作ることと、「稲勝栞」という私生活を充実させること。世の中はどちらかだけで生きている人が多く、どちらかの犠牲によってどちらかしか実現できないようにも見えがちです(私自身、かつてはそう思っていましたが)。実際はそうでもなくて、それぞれ別のベクトルで割り切って幸せになることができると、今は考えています。

「経営者」という一社会人の立場から学ぶことはとにかく多く、特に20歳の今振り返ると、すごく良かったことばかりでした。「起業しろ」とは言わないけれど、私が起業して社会に出て学んだことが誰かのハッピーの役に立ったら嬉しいなと思って、連載第2弾「ハヤカワ五味が経営者として学んだ、楽しい20歳を作るためのコツ」を始めたいと思います。

設立当初に忙しかった理由

私はよく「ハヤカワ五味ちゃんは忙しいでしょ!」と言われます。確かに、私は「大学生」で「社長」で、さらに最近はテレビで「MC」......と、結構色々なことをやっているので、忙しいと思われても当たり前だな、と自分でも思います。でも、実際のところはそこまで忙しくもありません。2日に1回は夕飯を自炊してゆっくり食べて、映画を見たりゲームをしたりしています。

意外ですか......!? 今でこそ、こんなにゆっくりと自由に過ごしていますが、大学1年生の頃、「feast」というランジェリーブランドを立ち上げたばかりの時はとても忙しく、毎日夜遅くまで仕事をしていました。本当に今となっては信じられません。そのような時期を振り返ってみると、ひとつ、忙しくなってしまった大きな理由があります。

それは、「会わなくてもいい集まり/仕事/時間が多すぎた」ことです。

例えば、feastというブランドが流行ったタイミングで、めちゃくちゃ色々な人から仕事や打ち合わせの連絡が入りました。ベンチャー界隈の先輩や友人達はみんな口を揃えて「出会いが大切」というので、とりあえず乗り気じゃないけど、いろいろな飲み会や打ち合わせに行き、さまざまな仕事を受けました。「この人を紹介したい」と言われ、たくさんの人を紹介されました。

けれども、今思い返してみると、すべて案の定「あっても、なくてもいい」ものばかりです。逆に何かしらの発見や出会いがあった飲み会や打ち合わせは、連絡段階からギブアンドテイクの関係が見え、「これはいかないと」と、直感的にワクワクさせられるものばかりでした。

無駄なインタビューもあった

今でも「ハヤカワ五味」で検索してもらえればわかりますが、一昨年は意味のないインタビューをとりあえず受けまくっていました。多くがコピペみたいな質問ばかりであがってきた記事はそれほど読まれることもなく、「宣伝していただいて構わないので」という謎の理由から、ノーギャラどころか交通費も自腹、その割にSNSで宣伝してくれと強要され、それで1時間なり2時間なりが無駄に消耗されていました。さらにメールをさばく手間も考えると、もっとたくさんの時間を消費していました。

その後も、みんなが言う「無理にでも頑張ったほうがいい」「たくさん出会ったほうがいい」という言葉を真に受け続け、乗り気でない無益な仕事や取材を受け続けました。結果として、自分の仕事や課題を圧迫し始め、自社商品のクオリティは下がり、自分の睡眠時間は減りました。自由に使えるお金も消耗し、さすがに心身ともに限界が来ました。

自分は大学に行きながら仕事をしているので、基本平日の夕方以降しか仕事ができないのですが、大学に入り仕事を始めて1年くらい経った時に、平日の夕方以降の仕事に充てられるべき時間がほとんど会食や付き合いでの取材になってしまいました。会食の時間が仕事時間を上回り、仕事ができていないのに取材され、実際の実績とメディアや人から見たイメージがどんどん乖離し、人として薄くなっていくのを感じました。

「無駄を省く」ことの意味

その状況を不安に感じ、新しいマネージャーさんを雇いメール対応や取材等の受付を任せたことを機に、極力自分が乗り気でない仕事はマネージャーさんに断ってもらうということを始めました。どうしても、「断る」ということはする側もストレスになりますし、本人が断ると「断ってくるひどい人」というイメージがつきかねないので、マネージャーさんに任せることは精神衛生上もブランディング上もとても良かったです。

このような「無駄を省く」という話ですが、例えば、最近の電子レンジを見てみると、やたら多くの機能があってよくわからないし、使わないボタンがほとんどじゃないでしょうか? かえって使いづらくなってしまっている気がします。デザインでは「いらない機能やデザインは極力省く」「残った機能やデザインには一つひとつ何かの理由や原因がある」といった考えを重要視します。それによって明快でわかりやすく使いやすいものができるのです(無印良品の商品とかはそこが徹底されているので、ぜひ、そういった視点で見てほしいなあ)。

生活の中でのモノやコト、仕事に関してでも同じだと思います。「あってもなくてもいい」ものはない方がすっきりしませんか。余計なものを省いて大切なもの、理由のあるものだけ残していくことがデザインの本質で、これはデザイナー以外の人も心に留めておくとすごく生活がしやすいなあと思っています。私は極力意味のわからないものや特になくていいものは省いて、好きなもの、人、ことだけを選ぶようにしています。特に、「あっても、なくてもいい」飲み会はお金がもったいないし、自分一人で美味しいものでも食べに行った方が有意義じゃないですか?

ただ、「意図的に無駄かも?」と思っていても、実践することでしか見えないこともあると思うので、結局物事にどうやって向き合うか、向き合っているかを自覚することが大切だと思います。

ということで、デザインの話から、仕事の選び方、人との付き合い方を考えてみました。私が何かを判断する時の絶対的基準は「"あっても、なくても"ものは、なくてもいい」なので、この考え方の物差しが、誰かの日常を少しでもすっきり快適にしてくれたら嬉しいです。

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