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[ career-働き方 ]

先輩からアドバイス離れていた人に会おう
お笑い芸人 石井てる美さん

先輩からアドバイス 離れていた人に会おう<br />お笑い芸人 石井てる美さん

 4年生は大学生活も残すところあと半年、総仕上げとしてどう過ごしますか。人生の次のステージに向けて気持ちの切り替えも必要です。会社勤務の経験があり、現在はお笑い芸人として活躍する活躍する石井てる美さんに、ポイントを聞きました。

 石井てる美さんは東大を卒業後、大手コンサルタント会社を退職してお笑いの世界に飛び込んだ異色の経歴の持ち主。得意の英語を生かしたネタなどで人気があります。

思い切り遊ぶ

 「入社前に、仕事に役立つ英語や会計学などの勉強をするのもよいかもしれません。ただ、学生から社会人になる節目の時期。いまのうちに時間も距離も離れている友達や親戚に、内定の報告ついでに会いに行くのはどうでしょうか」

 「会社の先輩には『入社前は思い切り遊んでおけ』と言われましたが、私は修士論文や会社から出された課題に忙殺され、結局あまり遊べませんでした。なので、退社して芸人になる第2就活の後は、海外に住む友達を訪ねるなどして思い切り遊びました」

 「(マッキンゼーの)会社員時代は優秀な人たちに囲まれ、自分だけできないと落ち込んだり、お笑い芸人になってからは同期がテレビデビューをすると焦ったり。振り返ると、新しい環境では周囲を気にしすぎ、本質的なこと以外で動揺していた場面が多かったです」

 「あまりつまずくことがなかったことが、私の学生時代の最大の反省。だから社会に出て、苦境に立ったときに非常に弱かった。失敗や理不尽なことは必ずあり、それをいかに乗り越えるかが大事です」

自分は自分

 「やり方は人それぞれでしょうが、負の気持ちをできるだけ早く切り替えられる訓練をしておくとよいです。心に余裕がないと、良い仕事はできません。一時的な現象の波にとらわれず、自分は自分と割り切ってやるべきことを一生懸命していれば、そのうち実を結ぶのではないでしょうか」

 「自分の仕事は何の役に立っているか、誰が喜んでくれるのか。メーカー勤務だったら、取引先の先にある最終消費者。お笑い芸人だったら、観客。喜ぶ人を思って仕事をすれば、つらいことも乗り切れることが多い気がします」

 「入社して会社に不満を持つ人も出てくるでしょうが、会社の中で楽しむことも重要です。会社員時代の私のように、物まねなどをして宴会部長的な役回りになると、案外楽しいですよ。つらいときにお互い励まし合える仲間を持つことも大切です」

 1983年生まれ。東京大大学院修了。マッキンゼー・アンド・カンパニーに約1年半勤務し退社後、お笑い芸人養成所を経て2010年デビュー。TOEIC985点。

[日本経済新聞朝刊2016年9月28日付、大学面から転載]

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