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[ career-働き方 ]

卒業までにやっておくこと2017(7)楽天の角田旬さん
「他社の内定者課題を見てみよう」

卒業までにやっておくこと2017(7) 楽天の角田旬さん「他社の内定者課題を見てみよう」

 就職戦線を乗り切って内定(内々定)を勝ち取った就活生の皆さんに、先輩からのメッセージをお届けします。入社までにどんな準備をしておけばいいのか。今回は楽天の角田旬さん(27)です。

仕事のスピードに合わせて自分も成長

――現在の担当している仕事を教えてください。

 「Rebatesというサービスを担当しています。楽天会員IDでログインした上でRebatesのサイト経由で有名サイトやブランドサイトに行き、お買い物をすると、購入金額に応じて楽天スーパーポイントがもらえるというサービスです。2015年12月に部署ができると同時の配属でした。当初はメンバー4人と少なく、マーケティングから営業までいろいろな仕事を担当しました。社内ベンチャー的な仕事なので事業全体を見ることができ、速いスピードで仕事が進んでいるので、日々、自分自身の成長を感じています。他社で働く大学の同期と話しても、特殊なスピード感で進んでいることが分かります」

角田旬さん(つのだ・しゅん) 現在、楽天に勤務し、Rebates事業を担当。
東京大学在学中はアメリカンフットボール部に所属。4年生の11月まで部活動に打ち込んだ。2014年4月、楽天入社。2015年12月に現在の部署に配属となった。趣味は体のケア。足つぼマッサージやスーパー温泉に行ったり、寝具を見に行ったり

――楽天を志望した理由は?

 「自分はもともと何かから規則性を見つけ出したり、モノとモノを組み合わせて新しい何かを作り出すようなことが好きだったので、データを組み合わせて新しい価値を提供するような仕事が向いていると思っていました。そう考えたときに、自分の中では広告とIT業界かなと。また、IT業界の成長速度に身を置くことは、自分のファーストキャリアには最適だと考えました。なかでも楽天は大手にも関わらずベンチャー精神を持ち、拡大の意識が強いことや、多くのサービスを手がけている点などに魅力を感じました。結局、広告とITでそれぞれ、「ここしかない!」と思える企業を1社ずつ受けて、楽天から内定をもらい入社を決めました」

就活で受けたのは2社だけ

――2社しか受けなかった!?

 「そうですね。就職活動を始めたのはアメリカンフットボールがオフシーズンになる12月。でも、オフは2月までなので時間があるわけではありませんから、業種・企業を絞って集中的に進めようと考えていました。ただ、最初は説明会に参加して企業の話を聞くと、どこの会社も魅力的に見えてしまい方向を見失いかけたときもありました。でも、いざエントリーシートを書き進めると、何かしっくり来ないんですね。結局、楽天と広告会社1社だけ面接を受けて、広告会社は最終面接で落ちましたが、楽天から内定をもらいました」

――学生生活はアメフト中心だった?

 「アメフトは4年の11月末まで続けました。ただ、学業もしっかりやりました。3年までで卒業単位を取り終え、4年の時には単位に関係なく授業を受けていました。教育学部だったので専攻とは異なる興味のある分野、例えば経済学の授業などを受ける、といった具合です。大学時代も今と変わらず毎朝6時に起き、8時半から授業に出ていました。社会人になると教えてもらう機会はなかなかありません。でも、大学では専門の先生が教えてくれる。今振り返っても、この時間は貴重だったと思います」

他業界の内定者と話した

――働くことを意識して取り組んだことはありますか?

 「他の業界の内定者に意識して会っていました。就職してしまうと、どうしても自分の所属する会社の方向性に染まってしまいます。それはそれでいいのですが、一歩下がって物事を見るようにならないといけないと思っていました。商社からメガバンク、ベンチャーなど、幅広く話を聞くようにしていました。同時に、他社の内定者課題を見せてもらっていました。各社に共通しているような課題であれば、働く上で最低限必要なことなのだと分かりますし、他社にないような課題であれば、その会社で働くにはそういう強みが必要なのだと気づきました。いろいろな業界の内定者の話を聞いていたら、楽天のサービスに対する見方も変わりました。これはやってよかった経験でした」

――楽天といえば社内公用語が英語ということですが、英語に関してはいかがでしたか?

 「入社に必要なTOEICの点数は取れていましたが、実際の仕事で英語を使うことを考えたらアウトプットすることも必要になるだろうと。そのため、初めて一人で英語圏の国に行ってみました。英語を話すことを意識して過ごした旅でした。この経験で劇的に英語力が上がったわけではありませんが、話せることの重要性を再認識しました。日本に戻ってきても、英語を声に出して読む、話すように心がけました。今の上司は米国人なので、社内公用語として仕事で使っています」

――後輩たちに伝えたいことはありますか?

 「入社直前の時期にロジカルシンキング系の本を読みました。社会人は矛盾なく物事を端的に話さなければならないので、感情に左右されずに論理的に物事を考え、伝える必要があると思っていました。ロジカルシンキングを身体にしみこませるように読む必要はありませんが、そういう考え方があることは知っておいた方がいいと思います。僕の場合はアメフトでしたが、皆さんも学生時代にしかできないことをすることと、学生と社会人の違いを知るということは必要だと思います」
(聞き手は渡辺茂晃)