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石油会社 業界再編激化~JX・東燃の次は?

学生のための業界ガイド2017(3)

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NIKKEI STYLE

学生の皆さん、こんにちは。「日経カレッジカフェ」では皆さんの就職活動の参考にもなるように、業界研究を連載します。今回は「石油会社」を取り上げましょう。

石油はガソリンや火力発電の燃料として、私たちの暮らしになくてはならないエネルギー源です。しかし、最近は燃費のよいエコカーの普及や省エネで需要が減少しています。このため、石油会社は合併により、規模を大きくして生き残りを目指そうとしています。再編の動きをどう読むかが、会社選びのポイントとなりそうです。

輸入から一貫して手掛ける「元売り」

石油はガソリンや火力発電の燃料として、私たちの暮らしになくてはならないエネルギー源です。しかし、最近は燃費のよいエコカーの普及や省エネで需要が減少しています。このため、石油会社は合併により、規模を大きくして生き残りを目指そうとしています。再編はいよいよ最終段階に入り、業界の勢力図が固まってきました。

日本は石油の99%以上を海外からの輸入に頼っています。油田で採掘された原油をタンカーで日本に運び、製油所でガソリンや軽油、重油といった石油製品に作り変えます。この作業を精製といいます。石油製品はタンクローリーなどでガソリンスタンドや発電所、工場などに運び、燃料として使われるほか、化学品の原料にもなります。

原油の輸入から精製、販売まで一貫して手掛ける会社を石油元売りと呼び、日本の石油市場の主要な担い手となっています。「ENEOS」ブランドのJXホールディングスや、貝マークの昭和シェル石油など、ガソリンスタンドの看板でおなじみですね。元売りのほかにも、油田開発を専門とする会社や、販売専業の会社などがあります。開発会社はもともと国が出資していた会社が多く、販売会社は伊藤忠エネクスなど商社の系列会社が中心です。

首位のJXホールディングスは東燃ゼネラルと統合へ

ここでは元売り会社を中心にみていきましょう。元売りは1980年代半ばまでは20社近くありましたが、合併に次ぐ合併によって現在は7社にまで減りました。2015年7月末には出光興産と昭和シェル石油が、さらに12月にはJXホールディングスと東燃ゼネラル石油が、それぞれ経営統合すると発表。ただ、出光と昭和シェル石油の統合については、出光の創業家が反対を表明し、交渉は進んでいない状況です(2016年11月時点)。

最大手のJXホールディングスは2015年度の売上高が8兆7378億円。主要な石油製品であるガソリンの販売シェアも33%とトップです。同社は持ち株会社で、傘下にJX日鉱日石エネルギー、JX日鉱日石開発、JX日鉱日石金属という3つの子会社を抱えます。もともと日本石油という会社が源流で、三菱石油や九州石油、ジャパンエナジー(この会社も日本鉱業と共同石油の合併会社)などを相次ぎ合併。2017年4月には東燃ゼネラル石油とも統合する予定です。余剰となった製油所を統廃合するなどしてコスト競争力を高め、業界首位の座をさらに盤石にする構えです。

売上高2位の出光興産は旧日本石油の販売店として創業しました。創業者の出光佐三氏は日本石油に強烈なライバル心を燃やし、販売から精製、油田開発へと事業を拡大。ベストセラー小説「海賊とよばれた男」のモデルとして、ご存知の方も多いかもしれませんね。定年を決めない「大家族主義」など独特の経営理念を掲げ、独立路線を貫いてきました。2015年に昭和シェルとの統合を決めましたが、佐三氏の長男である出光昭介氏が反対を表明し、交渉は事実上ストップしています。

その昭和シェル石油は売上高では5位ですが、利益率の高いガソリンのシェアは3位で、収益率の高さが特徴です。英国とオランダに本社を置く石油メジャー、ロイヤル・ダッチ・シェルが筆頭株主であるほか、世界最大の産油国サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコが第2位株主となっています。

売上高3位の東燃ゼネラル石油は米メジャー、エクソンモービルが筆頭株主です。「エッソ」「モービル」「ゼネラル」のブランドのほうがなじみ深いでしょう。かつてはエクソンモービルが約50%の株式を持ち、「はしの上げ下ろしまで指示する」といわれましたが、現在の比率は10%以下で、親会社の影響力は下がっています。JXホールディングスとの統合でメジャー色はますます薄まりそうです。

「総合エネルギー産業」をめざす

石油会社はもともと外資系が多いことから給与水準は高めといわれてきました。経営効率化を進めたこともあり、現在も他業界に比べ高いと言えそうです。有価証券報告書をみると、JXホールディングスの平均年収は1104万円(平均年齢44歳6ヶ月)、昭和シェル石油が925万円(44.0歳)などとなっています。

石油の国内需要が縮小するなか、各社は今後の有望な事業として、電力販売や再生可能エネルギーに力を入れています。JX日鉱日石エネルギーは燃料電池車に水素を供給するための水素ステーションを、2015年度中に約40カ所設置する予定です。コスモは大規模な風力発電や太陽光発電で先行する戦略を進めます。一方、海外では依然として石油需要は堅調に推移するとみられることから、出光はベトナムでの製油所事業やオーストラリアでの石炭開発に乗り出しました。こうした「総合エネルギー産業」をめざした取り組みが、各社の成長力を左右しそうです。

(村上憲一)

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