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やめられないSNS
ネット依存から脱する1分ワザ

やめられないSNSネット依存から脱する1分ワザ

 前回の記事「必勝『スマホ絶ち』 あの100均アイテムの裏ワザ」で紹介したおすすめアクション、実践していただけましたか? 1分あればできるので、ぜひ試してみてくださいね。今回のテーマは、「SNS疲れ」。便利になったぶん、その距離感に疲れてしまう人も多いのではないでしょうか。

つい気になって何度も見てしまう

 あなたはFacebook、Twitter、Instagram、LINEなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を使っていますか?

 SNSは、友人や知人の近況を知ることができたり、グループに一斉に連絡できます。時間や場所を問わずに気軽に発信できるコミュニケーションツールとして便利ですよね。その半面、投稿を見て一喜一憂したり、人の反応に気疲れすることも。未読がたまると気が重くなったり、返信しなきゃ、投稿しなきゃというプレッシャーで疲れてしまう......。

 友人がはじめたのをきっかけに、なんとなくSNSをはじめたGさん。朝夕の通勤時やランチ休憩だけでなく、帰宅後も気になって、だんだんと食事中でもトイレでもSNSを見るように。

 しかしいつの間にか、地味な自分の日常と、友人の楽しそうな毎日の投稿を比べて落ち込んだり、嫉妬したりするように。また、グループの会話では、仲間はずれにされてないか、きちんと話題についていけているか不安になり、さらに見る頻度が上がってしまったのです。

 朝起きてから寝る直前までスマホが手放せなくなり、SNSにはじまりSNSで終わる日々。結果的に、大切な時間を後回しにしてしまうこともあり、人の投稿に一喜一憂する毎日に、正直うんざりしはじめていました。

 仕事の連絡手段として必要だからとFacebookとLINEを使っているHさん。仕事関係の連絡がSNS経由でくることもあり、勤務時間中もSNSアプリを立ち上げています。無意識にSNSを見てしまうことも多く、仕事がはかどらないし、自分のペースで仕事ができないと悩んでいました。

 こんなときは、どうしたらいいのでしょうか?

せめて「SNS疲れ」するのは、やめたい

 こんなときは、どうしたらいいのでしょうか?

 スパッとやめられるSNSがあれば、退会するのが一番ラクです。やめてしまえば、時間も気も使わずにすみます。でも、仕事関係や友人、所属しているコミュニティーの連絡手段になっていたり、いざというときの連絡手段として必要だから、やめられないという方が多いのです。

 SNSはやめられなくても、せめて「SNS疲れ」するのは、やめたい。

 そんなあなたに、今回は「SNS疲れ」から解放されるための仕組みと簡単なアクションをお伝えします。

 SNS疲れの原因は、ずばり、「人のペースに合わせすぎてしまうこと」。SNSにつながりっぱなしでいると、いつの間にか相手のペースに合わせてしまい、我慢しすぎてしまったり、自分をいたわり大切にする時間をないがしろにしたり......。

 世界三大心理学者の一人でもあるアルフレッド・アドラーは、「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」と語っています。SNS疲れするときは、友人・知人や上司・部下・同僚と、物理的には離れていても、気持ち的にはずっと一緒の空間にいるようなものなのです。どんなに気心の知れた友人でも、長く一緒にいると気を使って疲れてしまうこと、ありますよね。

 そんなときは、自分で線を引きましょう。自分で線を引かないと、相手の引いた線に従う=相手のペースに振り回される、ということになりやすいのです。

 あなたにとって、心地よいペース=あなたのペースでSNSをできるようになると、ストレスが減るのです。

 そのためには、二つのポイントがあります。

SNS疲れしないための二つのポイント

(1)時間を区切る(いつやるか、いつやらないかを自分で決める)
(2)SNSをやる目的を明確にする

 友人に誘われてなんとなくSNSをはじめたものの、人の投稿に一喜一憂する毎日にうんざりしていたGさんは、次のように線を引きました。

・SNSを見る時間を区切る
 1.8時~9時(通勤時)
 2.12時~13時(ランチ休憩時)
 3.18時~20時(夕食後)
・友人との連絡・交流を深める目的で使う

 Gさんは、初日は使用時間を守れましたが、2日目に就寝前にスマホで天気予報を見たついでにSNSを見てしまい、止まらなくなってしまいました。

 そこで、20時になったら、使っているSNSアプリを終了させるか、ログアウトするように。すると、わざわざアカウント名とパスワードを入力してまでSNSを見ることはなくなりました。SNSを使う目的も友人との連絡・交流と決めたので、会社の人の投稿をわざわざ見ることもやめました。

 「誰のことも気にせずに、夜1人でくつろげる時間を持てるようになり、寝付きも目覚めも良くなりました。通勤時に本を読んでみたら楽しくて、さらにSNSの頻度を減らせそうです」と、Gさんは変化を教えてくれました。

 仕事の連絡手段として必要だからとFacebookとLINEを使っているものの、無意識にSNSを見てしまい仕事がはかどらないし、自分のペースで仕事ができないと悩んでいたHさんは、次のように線を引きました。

・SNSを見る時間を区切る
 1.始業後1時間後の10時から10時半(仕事開始直後は避ける)
 2.14時から14時半
 3.17時から17時半
 4.21時から22時
・勤務時間中は、業務連絡と仕事関係の交流を深める目的で使う
・勤務時間外は、友人との連絡・交流を深める目的で使う

 Hさんは、仕事開始直後にFacebookとLINEを見るのをやめたことで、仕事がスムーズに進捗するように。しかしまだ、どうしてもSNSが気になり仕事を中断してしまうときがありました。そこで、SNSアプリからくるお知らせ「プッシュ通知」をOFFに設定。すると、以前よりも仕事に集中できるようになり、残業時間が減ったそうです。

<「疲れてしまうSNS」をやめる 1分でできるおすすめアクション>
(1)時間を区切る
(2)SNSをやる目的を明確にする

 SNSをすることに意味や価値があるのではなく、自分にとって心地いい日常をつくるための「手段・ツール」としてSNSを活用したときに、はじめて価値がうまれます。

 ぜひこの二つのポイントで、自分らしいSNSとの付き合い方、距離感を見つけていってくださいね。

メンタルコーチ・問題解決の専門家
大平朝子(おおひら・あさこ)
 国家公務員試験を首席合格。裁判所書記官として、年間2000件の裁判記録を扱う中で問題解決のある法則を発見し、独立。教育団体、女性団体、外国人リーダー向けに、講演・研修を実施。無職だった夫をベストセラー作家にした手法が注目され、女性経営者など2300人以上の問題解決に携わる。現在は、愛する二人の息子の育児をしながら、夫であるプロコーチ大平信孝のスクール「株式会社アンカリング・イノベーション」のマネジメントも行う。著書に夫婦初共著となる『ダラダラ気分を一瞬で変える 小さな習慣』(サンクチュアリ出版)。

[nikkei WOMAN Online 2016年10月25日付記事を基に再構成、日経電子版から転載]

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