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僕らの地域のつくりかた(4)自分の「好き」「得意」を
社会参加につなげよう

後藤寛勝 authored by 後藤寛勝NPO法人 僕らの一歩が日本を変える。代表理事
僕らの地域のつくりかた(4) 自分の「好き」「得意」を社会参加につなげよう

 お久しぶりです! NPO法人僕らの一歩が日本を変える。代表理事の後藤寛勝です。前回の連載から間が空いてしまいましたが、これから頻度を上げて更新していきたいと思います。僕は若者の政治参加をテーマに活動しているわけですが、常に「投票だけが政治参加の形ではない」ということを念頭に置いています。今回は、12月18日(日)に開催される総務省主催の企画「選挙レコメン!文化祭」と関連させながら、投票以外の政治参加は「"自分の好きなことや得意なこと"」から生まれるという話をしたいと思います。

参議院選挙のおさらいと、残る課題

 選挙権年齢引き下げ後初の国政選挙である「参議院選挙」。あれから半年が経とうとしていますが、この記事を見ているみなさんは投票場に足を運んだでしょうか? 軽く投票率の結果をおさらいすると、18歳は51%、19歳は42%、10代全体では46%でした(出典:総務省)。全体の投票率54%に比べると、10代の投票率は低いという声もありますが、僕は反対に、最初の選挙で、特に18歳の投票率は半分以上だったことから結果を高く評価しています。

 しかし、いくつか課題は残ります。それは、選挙権年齢引き下げから生まれた動き(キャンペーンや啓発など)が単発で終わってしまっていることです。例えば、引き下げは一時的なものではないのにも関わらず、メディアではなかなか話題にあがらず、必要性を訴える発信も少なくなっています。今後は、せっかく生まれた前向きな動きを単発で終わらせず、継続的に若者が政治に参加できる仕組み作りを行えるかどうかが課題です。

大切なのは、政治参加に対するモチベーション

 継続性がないと変えられないと言っている理由は1つです。正直、"政治が遠い"や、"自分が投票に行っても何も変わらない"や、"政治について考えることは難しい"と思っている若者の方が圧倒的に多く、そういう感覚を持っている人たちに対して「政治に積極的に参加してください!」と、選挙のたびに単発的に伝え続けることには限界があるからです。だからこそ、継続性のある仕組みを整えることと同時に、必要なことは政治に参加することや社会に参加することが、「自分のためになる」ことや「楽しい」と思えるような、参加に対するモチベーションを生み出すことなのです。

 ただ、若者は社会参加に対するモチベーションが全くないのかと言われれば、そういうわけでもありません。確かに、若者全体の低い投票率や政治無関心から読み取れるように、政治に対しての関心はかなり薄いと言えます。しかし、厚生労働省が行った「若者の意識に関する調査」によると、"日本の未来を良くしようという意欲"を持った若者が全体の70%以上を占めています。ここではっきりするのは、社会に良くなってほしいという気持ちを持った若者がたくさんいる一方で、それが政治参加とは結びついていないだけだということです。つまり、"自分の社会を良くしたいという気持ち"と"政治参加"を結びつけることのできるきっかけや機会さえあれば、自ずと政治に対する関心も高まっていくのだということです。

当日は、文化放送「レコメン!」パーソナリティーのオテンキのりさんと佐野ひなこさんもゲスト登壇されます

自分の"好きや得意"で社会に貢献する人たち

 ここで宣伝になりますが、12月18日(日)15時00~都立芝商業高校で、「選挙レコメン!文化祭」という企画が開催されます。総務省・明るい選挙推進協会と、中高生の聴取率No.1のラジオ番組『レコメン!』とのコラボイベントです。イベントには、先ほど書いた、"自分の社会を良くしたいという気持ち"に加えて"自分の好きや得意"をつなげた上で、社会の第一線で活躍している豪華ゲストがいらっしゃることがポイントです。

 1人目のゲストは、サッカー元日本代表の金田喜稔さんです。金田さんは、日本のサッカー界で優秀な成績を残した選手が中心となって、青少年向けのサッカー教室など、地域を拠点にサッカー文化の普及を行う「日本サッカー名蹴会」を立ちあげ、社会貢献活動をしています。

 2人目のゲストは認定NPO法人カタリバの今村亮さん。今村さんは大学生の頃にカタリバを立ち上げました。以降、「生き抜く力を、子ども・若者へ」を理念に、中学校や高校でのキャリア教育を全国展開しています。今村さんは、学校の先生でも、政治家でもない、NPOという立場で「中高生の学び」を変えている、僕も心から尊敬する、夢に真っ直ぐな"かっこいい大人"です。

 3人目はZeebraさん。ラッパーであり、アーティストでもあるZeebraさんは、「クラブとクラブカルチャーを守る会」を設立し、政治家に法案改正を訴えるロビイングなどを通じて、クラブの営業時間を朝まで認める改正風営法の成立に尽力しました。アーティストという立場でありながら、自分の好きな音楽という分野を切り口に政治を変えた経験を持っています。

 ここで僕が伝えたいことは、どのゲストの方も全員自分の好きなことや得意な分野を、社会や政治に結びつけて活躍しているということです。スポーツ・教育・音楽といった、一見すると「政治」という言葉と結びつきにくいものを切り口に、社会活動を行っています。

 当日僕は、「レコメン!」パーソナリティーのおてんきノリさん、佐野ひなこさんと、皆さんに多くのヒントをお渡しできるように、楽しくわかりやすくコーディネートします!

僕は第一部で「18歳選挙」について講演させていただきます

"自分の好きや得意"を社会のために

 イベントの宣伝になってしまいましたが、僕自身も高校時代に感じた、「政治を使って、多くの人の好きや得意を後押しする仕事がしたい」が、今でも原点になっています。「政治に興味をもってください!」や「選挙に行きましょう!」だけでは、若い人の気持ちに刺さらないことは、当事者であるからこそ深く理解しているつもりです。だからこそ、自分の好きなことや得意なこと、興味のあることが「実は政治参加につながっているんだ」ということを、このイベントを機に感じてもらえれば嬉しいなと思います。もし、このイベントを機に政治に興味を持った方がいたら、その場で最初の一歩が踏み出せるように、若者主体のNPOや学生団体のブース出展も設けています。4年間の活動の中で、同世代の方々に自信を持っておススメしたい組織が揃っています。

「選挙レコメン!」文化祭
【概要】
日程:2016年12月18日(日)
時間:15:00~17:00(14:00開場)
会場:東京都立芝商業高等学校 体育館(東京都港区海岸1-8-25)
料金:無料
定員:300名
【出演者】
後藤寛勝(NPO法人僕らの一歩が日本を変える。)
金田喜稔(元サッカー日本代表)
今村亮(NPO法人カタリバ) Zeebra(ヒップホップアクティビスト)
オテンキのり(お笑い芸人)
佐野ひなこ(女優・タレント)
▼詳細はこちらより
▼参加される方はこちらのフォームにご記入ください。

「選挙レコメン!文化祭」ホームページより、出演者一覧