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[ career-働き方 ]

わが社の若手リーダー(7)パナソニック システムネットワークスの
宮下卓也さん、後輩の指導で自分も成長

安部哲也 authored by 安部哲也EQパートナーズ社長・立教大学大学院ビジネスデザイン研究科(MBA)特任教授
わが社の若手リーダー(7) パナソニック システムネットワークスの<br />宮下卓也さん、後輩の指導で自分も成長

 この連載では企業で活躍する20~30歳代の若きリーダーたちにインタビューしています。仕事への取り組み方、リーダーシップの発揮の仕方から、仕事や会社の選び方まで、皆さんの参考になる事例を紹介していきたいと思います。今回、登場してくれるのは、パナソニック システムネットワークス株式会社の法人営業部で働く宮下卓也さん(30)です。

――まず自己紹介と簡単な経歴をお願いします。

 宮下卓也(みやした たくや)です。2009年4月にパナソニック システムネットワークス株式会社に入社しました。現在は社会人8年目になります。大学時代は外国語学部で英語を専攻していました。

 入社1年目は、関西社にてテレビ会議システム構築にSE(システムエンジニア)として参画しました。2年目からは営業として鉄道業界を担当しました。関西の鉄道会社様向けに大型映像システム、旅客案内系システムの新規提案などを担当しました。2015年4月からはコンビニエンスストアなどの流通業界を担当しています。また現在は係長として、新入社員を含めて3名の部下がいます。

学生時代のバイト経験が生きた

――「新入社員にとって最初の上司が重要だ」と言われますが、どう思われますか?

 まったくそう思います。自分のすべての行動を部下に見られていると思って、毎日仕事をしています。高校・大学時代を通して、飲食店で7年間アルバイトを経験しました。当時から人材の育成に興味があり、チームとしての方向性やモチベーション維持なども試行錯誤してきました。現在の仕事でもこの経験が生きています。新入社員はまず既存事業担当となる場合が多いのですが、新規事業とともに会社を支える大切な事業です。会社やお客様への責任の重大さなどを伝え、行動目標の設定や「なぜあなたはこの仕事をするのか?」という動機付けをしています。

――ご自身のチームの様子はいかがですか?

宮下卓也(みやした・たくや)さん 1986年生まれ。2009年パナソニック システムネットワークス株式会社に入社。SE研修を経て、10年から関西社法人営業グループ鉄道業界(駅旅客案内システム、大型映像表示システムなど)担当営業。15年から首都圏法人営業部流通(コンビニ)業界担当営業の係長

 今のチームは100%を超えるモチベーションレベルだと思います。特に最近は部下が主体的にお客様との関係性を築いていっています。部下自身が成功体験を通して、自信を持ってくれたことが一番の理由ですね。チームのメンバーはいろいろなタイプがいます。引っ張られる方がよい人もいれば、後ろからサポートされる方が得意な人もいます。チームのリーダーとして、いろいろな人のやり方に合わせるため、定期的にコーチングや面談など、部下と話す機会を設けることを大切にしています。

――ご自身の入社1-2年目のころは、どのような感じでした?

 お客様にご提供しているシステムのトラブルに対して最前線で対応した経験が印象深いですね。また入社2年目で後輩のトレーニング担当を任されました。先輩としていかに判断するか、ふるまうか、後輩の目にどう映るかなど、とても勉強になる経験でした。

 人を育てるという経験を通して、自分自身も成長したように感じます。上司からは挑戦する機会をたくさんもらい、失敗して、学んで、成長して、成功体験を積んで...というサイクルの中で、自分が成長することができました。自分の部下には、自分自身が上司にしてもらった以上のことをしてあげたいと考えています。

――仕事のおもしろみとはどのようなところでしょうか?

パナソニック創業者・松下幸之助さんに憧れて入社

 (自分の仕事が)お客様に役立っていると実感できるときに最もおもしろみを感じます。自分の提案したシステムが受け入れられたときなどです。残念ながらお客様にしかられるようなケースにおいても、営業・会社の最前線として「宮下さん、頼むよ!」と頼られたときには大きなやりがいを感じました。時には逃げたくなる時もありますが、お客様との信頼関係が築かれる瞬間に大いに喜びを感じます。

社会人の仕事の重みを感じて

――会社に入社する前と入社してからのギャップはありましたか?

 一番は社会人の権限って、実際はすごく大きいということです。よくドラマで、上司が「この仕事やっとけよ」と言って部下に仕事を任せる場面がありますよね。実際は「この仕事」ではなく、「このお客さん」を任せられます。言われた仕事をするのではなく、このお客さんとどのように関係性を築くのか・発展させるのか、自分の意志で考えて決めていきます。担当させていただく範囲は入社前に思っていたことよりも、とても広く感じましたね。

――将来の夢やビジョンは何ですか?

 自分自身のマネジメント能力をもっと伸ばしたいですね。どんな役職についても担当業界に対し、ここを変えたい、私がお客さんにアプローチしたいという思いをもって最前線で引っ張れるようになりたいです。担当が鉄道業界から流通業界に変わり、最初とても苦労しましたが、その経験が糧になりました。今後も苦労を乗り越えて、成長したいし、苦労の伴わない成長はないと思います。

――なぜパナソニックを選んだのですか?

筆者(左)と宮下さん

 パナソニックの松下幸之助創業者が好きでした。大学時代は友人とお酒を飲みながら、熱く人生観を語り合うことが好きで、経営者の書籍を読むうちに創業者が好きになりました。また、幅広いパナソニックの事業の中でも、ソリューション事業は自分が行った仕事が安心で便利なまちづくりに大きく貢献出来る事に魅力を感じ、そこに対して私は営業という役割でお客様と最も近い場所で活躍したいと強く考えたため、入社を決めました。

――学生時代から松下幸之助氏が好きな人ってそんなに多くないですよね(笑)

 そうですね(笑)。ただ、学生時代には、熱く語り合える仲間を大学内外に作っておくことをオススメします。生涯を通してなんでも話し合える仲間はやはり貴重です。就活は良い機会なので、今までの友人ともより深い関係になれるのではないかと思います。

インタビューを終えて

 宮下さんは、たいへん明るく前向きで、自ら動き、まわりを巻き込んでいく率先垂範型のリーダーです。また会話の中で、宮下さんのお客様に対する強い責任感や部下育成に対する熱い思いが伝わってきました。また、学生のころに同社の創業者にあこがれて会社に入ったということも印象的でした。

 今後も同社の創業者である松下幸之助氏の言葉である「モノをつくる前に、ヒトをつくる(メーカーとして良い製品をつくる以前に、良い人を育てるということ)」を実践して、ますます会社をリードする若手リーダーとしてご活躍されることを期待しています。

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