日本経済新聞 関連サイト

OK
[ skill up-自己成長 ]

「コミュ力」に悩む学生へ贈る言葉(12)就活は「外」に出ることから

authored by 上田晶美
「コミュ力」に悩む学生へ贈る言葉(12) 就活は「外」に出ることから

 3年生の皆さんはいよいよ就活シーズンの幕開けですね。これから3回シリーズで、就活のためのコミュニケーションの話をしたいと思います。

書を捨てよ、町へ出よう

 この言葉は寺山修司さんの本のタイトルで、昭和の若者のバイブルのような本でした。さて、本の中身とはあまり関係ないのですが、就活がスタートするにあたり、この本のタイトル「書を捨てよ、町へ出よう」の言葉を文字を皆さんに贈りたいと思います。

 寺山修司さんは既に亡くなりましたが、秀逸な文学作品を残し、映画や演劇の分野で活躍されました。主宰した「天井桟敷」という演劇集団が有名です。よかったら一度この本も手にとって見てください。

 就活がスタートして、皆さんはまず何から手をつけていますか?自己分析?それとも業界研究?大学の就活講座に参加することからですか?どれも間違いではありません。ただ、私はそれよりも、外に出た方がいいと思うのです。「外」というのは、家の外であり、大学の外ということです。

 就活は受験勉強とは違い、あまり一人で内省する時間は必要ありません。受験勉強と違い、一人で部屋にこもっていても何も始まりません。

適職とは何か

 皆さんにとって、自分に合った仕事を探したいというのが今の一番の関心事ではありませんか?自分に合っている「適職」に就きたいというのは誰もが願うことです。では、どんな仕事が自分に合った適職なのか? ここが問題です。知っている仕事はアルバイト先の仕事だけ。それだけはヤダ、と言う人が多いようです。

 皆さんに足りないのは、「社会性」です。アルバイトはしていても、家と大学とアルバイト先の三地点を毎日循環しているだけの人が極めて多いと感じます。アルバイト先に就職するのならいいのですが、それは嫌なわけです。

 では、自分の適職を探すために何をすればいいのか。そこで自己分析・・・ですが、自己分析を机上でいくらしても、それだけでは仕事には結びつきません。自己分析と職業理解の両方があって、はじめて適職が探せるのです。

 

果てのない自己分析

 「自己分析はどこまですればいいのかわからない」という質問をよく受けます。この時期に今から自分探しの旅に出るわけにもいきませんね。

 私がこれまでの指導の中で編み出した自己分析の仕方はいたってシンプルです。まず自己分析の目的をしっかり見据えること。自分史を書いたり、小さい頃の事を思い出したりするのは楽しいでしょうが、あまり就活には結びつきません。

 自己分析の目的は二つです。

 ①志望業界を絞るため
 ②自己PRをするため

 何より直前の今の時点ではこの①志望業界を絞ることが大切です。志望業界は絞りすぎてはいけませんが、全くないと目標もわからずに走り出すことになります。

 皆さん、行き先のわからない飛行機に乗れますか?どこに着陸するかわからない飛行機のミステリーツアー。そんなこわーい旅に出ようとしていませんか?

 自己分析によって、自分のやってきたことから興味関心を引き出して志望業界につなげましょう。

二度おいしいインターンシップ

 ではどうすればよいのか。何よりまずインターンシップに行ってみませんか。この時期だとワンデーインターンシップになるでしょう。インターンに参加することで、仕事につながる自分の興味・関心がわかってきます。

 ②の自己PRも、自分のどんな長所が自己PRになって、企業の人の心に刺さるのかわからない人が多いと思います。インターンシップで働く現場に直面して、どんな能力が必要かを考えながら自己の長所を分析するのがいいでしょう。

 業界研究はもちろんのこと、自己分析にもなるインターンシップ。自分探しの旅に出るより「安・近・短」 安くて、近くて、短時間ですみますよ。インターン先でのコミュニケーションについては、ディスカッションの方法など、これまでの私のコラムも参考にしてくださいね。

「日経College Cafe」のお勧め記事はこちら>>