いよいよ3月1日 学生は企業のこんな点に注目!
就活生座談会2018(1)
3月1日に就活解禁日を迎え、2018年春卒業予定の学生たちの就職活動が本格的に始まりました。すでに選考を開始し、内定(内々定)を出している企業もありますが、多くの就活生にとってはこれからが就活本番。都内の大学に通う就活生4人に、現在の活動状況や今後の進め方などを座談会形式で聞きました。2回に分けて紹介します。
Aさん(男性、私立大学、文系)
Bさん(男性、私立大学、文系)
Cさん(女性、私立大学、文系)
Dさん(女性、国立大学大学院、理系)
インターン16社に参加しました
――いつから就活を開始しましたか? 志望業界と合わせて教えてください。
Aさん 3年生6月に夏期のインターンシップ選考に応募して、就活を始めました。総合商社や広告代理店、テレビ、不動産、デベロッパー、大手金融機関など16社ほどのインターンに参加しました。そのうち10社くらいは5日間のインターンシップで、残りはワンデイ(1日)などでした。春休み中に行われるインターンにも行く予定です。第1志望は広告業界で、金融やデベロッパー、総合商社などになります。
Bさん 昨年9月から就活を始め、外資系コンサルタントの4日間のインターンシップに参加したほか、2月中旬に政府系金融機関と証券、それぞれ5日間のインターンシップに行きました。また今も1社に応募しています。総合商社を第1志望としており、外資系コンサルタントや投資銀行、不動産などを見ています。
Cさん 6月から始めました。映画配給会社などのエンターテインメント業界を中心に、ウェブ広告を使ったコンサルタント会社なども視野に入れています。インターンシップは夏に1社、5日間のプログラムに参加しました。ワンデイには8社くらい行きました。ワンデイの内容は企業説明会が多かったですね。
Dさん 私は11月からです。夏と秋にはインターンシップには行きませんでしたが、冬に8社行きました。ほとんど1、2日間のプログラムです。目指しているのはプラントエンジニアリングやエネルギー、鉄鋼などです。
――4人ともインターンシップに参加していますが、参加の理由は何ですか?
Aさん 理由はいろいろありますが、インターン参加が本選考につながったり、選考で「優遇」されたりするという点が大きいです。先日、落ちてしまいましたが、インターンシップに参加した企業の最終選考を受けました。
Cさん 企業説明会・セミナーが本格的に始まるのは3月からなので、その時期まで待つのではなく、早めから企業のことを知りたいと思い、参加しています。
Dさん 学内の就活ガイダンスで、先輩から「インターンシップには絶対行ったほうがいい」とアドバイスされたためです。私が参加したワンデイは、時間は短いですが、人事担当者に顔を覚えてもらうという点では参加する意味があると思っています。また、自分とその企業が合うかを肌で感じることも狙いです。興味があって参加したものの自分とは合わないと感じた企業もあり、企業選びに役立てています。
インターン中に社員同士の会話をチェック
――自分と合わないと感じるのは、どんな点ですか?
Dさん 懇親会の場で、社員がアットホーム感を出そうとプライベートの話をしていました。そんな雰囲気がいいと思う学生もいるでしょうが、私は合わないと感じました。
Cさん 社員がフランクなところを見せてくれるのはありがたいことで、企業選択の1つの指標になります。私はインターンシップに行くと、社員同士の会話のやり取りなどをチェックしていて、上司と部下のやり取りや会話の内容が自分に合わなそうと感じて、受けるのをやめた企業もあります。
――学生はインターンシップを選考の一部ととらえているのでしょうか?
Aさん それは当然ありますし、外資系企業や中小企業など経団連に加盟していない企業の一部は、インターンシップで早期選考をして、結果を内定に直結させることをウリにしているところもあります。他にはインターンシップのセミナーに参加しないと、本選考を受けられないという企業もありました。
Cさん 大学主催のキャリアガイダンスの外部講師から「インターンシップは選考と直結する傾向にある」と説明を受けました。多くの学生は選考の一部という意識があるのではないでしょうか。ホームページに「インターンシップと本選考は直結しない」と書いている企業も多いですが、実際はどうなのかな、と思うこともあります。
――どのような基準で業界・企業選びをしていますか?
Cさん まだはっきり決まっていませんが、成長企業であることが1つの軸です。新しい事業に取り組んでいるかという点を重視しており、入社したら新事業について自分で戦略を立てたりするような仕事がしたいです。研修制度や社員教育の充実度、社内の風通しの良さ、ワークライフバランスなども気になる点です。
Bさん 企業選びの軸は、世の中の様々なニーズに対応できることです。総合商社であればそれが実現できると考えています。社員の気質として競争意識があることはいいのですが、プライドが高すぎないことも基準の1つです。
Aさん 社会に大きな影響を与えられるような仕事をやりたいと考えています。社員の雰囲気も重視しており、知的好奇心が旺盛な社員が多い同僚や上司と働きたいです。
Dさん ビジネスフィールドが大きく、世界を舞台に活躍でき、それがなければ生活が成り立たないという業界で働きたいと考えています。志望するプラントエンジニアリングは女性社員が少なく、企業説明会・セミナーに行くと周囲がざわつきます(笑)。ただ、企業の人事担当者から「男性社員が多いのは事実だが、最近は女性社員も増えてきている」と言われました。
以上が、現在までの活動状況です。次回は自己分析や業界・企業研究の仕方、就活への不安、これからの就活の進め方などを掲載します。
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