日本経済新聞 関連サイト

OK
[ skill up-自己成長 ]

僕らの地域のつくりかた(6)若者の参加で政治が変わる仕組みづくり

後藤寛勝 authored by 後藤寛勝NPO法人 僕らの一歩が日本を変える。代表理事
僕らの地域のつくりかた(6) 若者の参加で政治が変わる仕組みづくり

 NPO法人僕らの一歩が日本を変える。代表理事の後藤寛勝です! 2017年1月、新事業として業務提携先の岐阜県美濃加茂市にて「若者委員会」を設立しました。25歳以下の若者による、行政に所属する機関です。

 今回の記事では、この若者委員会の解説と設立の経緯について書きたいと思います。地方創生や地域活性化などを、自分が「担い手」となって進めていきたいという意識のある方にとって気づきがあると嬉しいです。

岐阜県美濃加茂市との調印式

外側からの参加だけではなく、内側からの参加が必要

 まず、「票育」(主権者教育のプログラム)を展開している僕らは、"継続性"を一番大切にしています。つまり、単発的な啓発のみで終わらせないということです。選挙権年齢が引き下がり、昨年の参議院選挙をきっかけに若者が「投票」という形で外側から政治に関わることの重要性が叫ばれました。メディアではこれに関連した報道が増え、学校現場では主権者教育(主に模擬選挙)の実践が意欲のある学校等で徐々に広まり、引き下げ周知のキャンペーンなど選挙啓発に関した様々な取り組みが盛んに行われていました。

 しかし、実際に2016年の参議院選挙以降、学校現場における主権者教育も、選挙権年齢引き下げのキャンペーン等も「選挙時」の単発的なものとして扱われてしまっている傾向があり、継続性を保つことが難しい現状があります。

岐阜県美濃加茂市の若者委員会の委員募集を始めました

 18歳選挙権は、単発的なものではないはずです。だからこそ、今後の若者の政治参加に対する取り組みについては、単発的ではなく、継続的なものにする必要があります。そのためには、「選挙や投票」という"外側"からの参加だけではなくて、"それ以外"の形で若い人たちが政治に携われる機会や場所をもっと用意するべきではないでしょうか。

 そこで、私たちが次に発信したいのは、「内側から政治に携わることの重要性」です。つまり、若者が政治に"投票以外の形で"携わることのできる仕組みづくりの必要性になります。この理念を形にしたものが、今回設立した若者委員会です。

若者委員会の組織

政治家ではない若者でも政治に"直接"参加できる「若者委員会」

 若者委員会とは、25歳以下の若者よる行政の機関です。委員会は市から正式に任命を受けた美濃加茂地域にゆかりのある25歳以下の若者で構成されており、委員は任期中美濃加茂市の行政に携わる活動を行います。任期は1年であり、定期的な市長とのミーティングや地域調査、それを踏まえた政策提言、そしてさらにその提言の実行までを担うのが委員の役割です。実際に政策を実行する際は、行政の予算がつき、委員会のアドバイザーとして登録されている美濃加茂出身のアーティストやデザイナー、経営者の方との協力により政策が実行に移されます。若者と政治をつなぐこの委員会自体が、民間と行政の架け橋になれることもポイントです!

活動内容の募集時の想定

「地域の課題を発見し、解決する」という形での政治参加

 先ほど書いた"内側からの政治参加"とは、若者自身が地域の課題発見と課題解決を自らの手で行うことだと捉えています。なぜなら、4年間の活動を通して、本当の意味での若者の政治参加を実現するために一番大切なことは、"自分たちが社会を動かしているんだ! 社会の一員なんだ!"と思える体験をどれだけできるかだと思っているからです。市から委嘱された委員は任期中、地域の解決すべき課題を自分たちで発見し、自分たちで解決に取り組みます。市の正式な委員としての主な活動内容は以下のとおりです。

若者の想いで、政治を変えることができる時代

 若者委員会を通して実現したいことは、地方自治体に若者の政治参加の文化をつくることです。この文化を作るためには、啓発だけではなく、仕組みなどの"制度の設計"も必ず必要です。僕らはNPOとして、日本の地域単位で「参加の制度」と「参加の文化」を同時に育むことに引き続き力を入れていくことができればと思っております。

 そして、「参加の文化」は、僕ら一人ひとりの意識からつくられるものでもあります。僕ら一人ひとりが自分のできる形で、地域に参加し、そこから生まれるものが積み重なることで文化が育まれていくのではないでしょうか。

 現在、若者委員会は数十人の応募から委員を選考中です。ぜひ、今後の動きにご注目ください!

2016年の総務省×文化放送「レコメン」キャンペーン企画にて