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社会人基礎力育成GP28年度決勝(3)福岡大学チーム
健康志向チョコレートを世界市場へ

社会人基礎力育成GP28年度決勝(3) 福岡大学チーム健康志向チョコレートを世界市場へ

 「平成28年度 社会人基礎力育成グランプリ」全国決勝大会で準大賞を受賞した福岡大学チーム、「チョコっとプロジェクト」のメンバーは、福岡大学の経済学部産業経済学科の阿比留正弘教授のもとでベンチャー起業論を学ぶ、ヨーロッパからの交換留学生2人を含む15人です。

 食の中でも身近なチョコレートで「美味しさ、安心安全、健康」という価値を発信し、食のあり方より良いものに変えていきたい。その強い思いから「すべて天然素材を使用した健康志向チョコレートの新商品開発」をテーマに取り組みました。半年以上かけて博多の老舗洋菓子店の協力を得て開発に成功、商品化が実現しました。さらに今年2月、販売も開始しました。

きっかけは「チョコ好き」代表

 当プロジェクトが発足したきっかけは、チョコ好きの私(代表:竹下友貴)が「チョコレートに学生ならではの新たなアイデアを組み込むことによって、今までにない魅力あるチョコレートを作れるのではないか?」と漠然と思ったことからでした。そして2016年7月、チョコレートの新商品企画をスタートさせました。

 私たちは商品化という目標を達成するために、市場調査としてスーパー・コンビニなどを344店舗を回り、ニーズ調査として福岡市内7カ所で1344人にアンケート・インタビューを行いました。

 その結果、保存料を始めとする多くの添加物が使われている食品が市場に並ぶのに反して、食に対して安心安全と機能性を求める健康志向の消費者が非常に増えていることが分かりました。食の在り方に不安や疑問を抱く人が非常に多かったのです。この調査を機に、私たちはチョコで食の在り方をより良いものに変えていきたいと思うようになりました。

 市場、ニーズ調査のデータをから、専門家の協力のもと素材を厳選しました。その結果できた新商品企画が「保存料、人口甘味料、合成着色料無添加のビフィズス菌と雑穀を配合したノンシュガーチョコレート」です。企画書を作成し、チョコを製造している企業4社に協力を求めました。

目標はパリで開かれるチョコレートの祭典

 私たちの企画を採用してくださったのが博多の老舗洋菓子店の「チョコレートショップ(福岡市博多区綱場町 代表:佐野 隆)」です。スーパー・コンビニ市場での販売を目標にしていた私たちに対して、佐野社長は「世界に挑戦しようよ」という言葉を投げかけてくれました。私たちが狙うべき市場は、フランス、パリで5日間開催される世界最大級のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」に変わったのです。福岡大学から世界に向けて商品化することは2度とないチャンスだと思いました。

 この祭典に向けて私たちは、商品名、パッケージデザイン、商品説明書をメンバー全員で協力して作り、10日で全てを完成させることができました。そして、チョコの試作も完了し、保存料、人口甘味料、合成着色料無添加のビフィズス菌と雑穀を配合したノンシュガーチョコレート、「KALON(カロン)」が商品化、2016年10月にパリの祭典でテスト販売を開始することができました。

 ここでは初日から多くの方々に購入して頂くことができ、最終日待たず2日で完売することができました。このフランスでの好評を得て2017年2月、「チョコレートショップ」のフランスパリ店と福岡本店で販売を始め、現在も発売中です。

 このように商品化という大きな目標を達成し、企画したチョコレートを福岡大学から世界へ発信することができました。私たちはチョコレートで食の在り方をより良いものに変えるスタートラインを切ることができたと思っています。これからも「KALON」で多くの方々に「美味しさ、安心安全、健康」という価値を発信し、食の在り方さらにより良いものへと変えていきたいと思います。