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[ career-働き方 ]

質問は本業をテーマに
面接官がどう思うか考えて

authored by 上田晶美
質問は本業をテーマに面接官がどう思うか考えて

 「『福利厚生』や『企業の社会的責任(CSR)活動』について聞いてはいけないのなら、いったい何を企業に質問すればいいんですか?」

 就活講座の後で学生に突っ込まれた。「そう、そこだ! でもそれは自分で考えようよ」では先生として冷たすぎる。かといって「これを質問しなさい」と教えたのでは、本人の勉強にならない。

 そもそもなぜ彼が質問にきたか。インターネットで調べていたら、とある書き込みに企業への質問の例として「福利厚生について」と出ていたらしいのだ。こわいこわい。あやうく信じて質問するところだったという。

 インターネット、特に交流サイト(SNS)の書き込みは、真偽をしっかりと見極めなくてはならないことのいい例だろう。インターネットの情報は出所をしっかり確認することが大事だ。特に就活に関する書き込みは、学生のアルバイトが「公式」というボット(対話機能)を使って、いかにも専門家のように書いていることがあるので気をつけよう。

 では、企業には何を聞けばいいのか。彼はどう思うか聞いてみた。「若手にどれだけ仕事を任せてもらえるのか」を聞きたいという。いい質問だ。意欲が感じられる。「石の上にも三年」などという下積みの発想は、最近は通じなくなっている。すぐにも仕事を任せてもらって、頑張りたいんだという熱意が伝わる。

 実際、企業への質問は本当に聞きたいことを聞けばいいのだが、面接は試験でもあるので、相手がどう思うかを考えて質問してほしい。枝葉末節のことを聞いていては、就職して何をやろうとしているのか、人事は疑いたくなる。福利厚生や、条件のことばかり聞いていては、仕事に対する前向きさが伝わらない。

 質問ではズバリ本業について聞くことだ。枝葉末節ではなく、事業内容を詳しく聞く。商品やそのビジネスモデルはその会社の主たる収益の柱である。そこで自分の取り組もうとしていることができるのか質問するとよいだろう。

 注意してほしいのは、「ホームページを見ればわかるでしょ?」と相手が思ってしまうことのないように。注意深くホームページを読んで、その中からさらに詳しく知りたいことを聞こう。ホームページは情報解禁前の今でも見ることができるのだから。

 なお、私が担当した前回のこの欄で触れた退職後の失業給付の計算方法について、読者の方々からいくつか質問をいただきました。住宅手当は算定の対象に含まれます。
(ハナマルキャリア総合研究所代表)[日経電子版2017年2月27日付]

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