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新生活スタート、 女性の体調管理で注意したいこと

どうする? 女子のキャリア(18)

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NIKKEI STYLE

新生活スタートの時期です。新しい環境に飛び込むのは、自覚はなくとも心身ともにストレスを受けやすいものです。新社会人になる人も、就活生活スタートの人も、若いからと過信せずに心身の声に耳を傾けながら健やかに過ごしていただきたいと思います。

入社を決めると、入社先企業から健康診断を受けるよう指示されると思います。会社が指定する日に一斉に検診がある場合や、自分で受診して診断書を提出するよう指示を受けるなど、会社によって実施方法は異なりますが、会社が従業員の健康状態を把握することは義務付けられているので、必ず受診しなければなりません。当然、費用は会社が負担します。でも、この検診の検査項目には、「婦人科検診」は含まれていないのが一般的です。

「体調万全」が前提の社会人

社会人になると学生時代よりずっと、自分の都合でスケジュールを決めることはできなくなります。仕事相手や組織の予定にあわせてスケジュールを調整し、なんとか自分の時間を捻出しながら仕事をこなす日々になるでしょう。特に入社したばかりでは、先輩社員について仕事を学ぶことが多く、自分の都合で動くときは、いちいち承諾を得なければならない場合も多いのです。

実は、私の周囲には、こういった環境の中で、「学生時代は気づかなかったけれど、生理が重い方なのかもしれない」「もしかして婦人科系疾患があるのかも」と不調を感じ始める若い女性がたくさんいます。ある程度、自分の都合で予定が組めていた頃は、体調もなんとかコントロールできていたり、程よく休養が取れたりしていたのに、「体調万全」が前提の社会人生活を送り始めるとそうはいかない。毎日、決まった時間に元気に出社しなければならない、自分の都合で動けない、というのは思っているよりずっと大変なことでもあります。

先日、ある調査で、若手女性で「月経やPMS(月経前症候群)で悩んだことがある」と答えた人が80%もいるデータを見ました。仕事と両立できないと感じたことがある人が20%近くもいて、思っていたよりずっと多い数字に驚きました。上司や同僚が男性中心で不調を訴えにくかったり長時間の会議など配慮がなかったりするという声、小さなオフィスではトイレ休憩が取りにくい、周囲の目が気になるなどの声もあります。また、女性上司や先輩の方がかえって「そんなのは病気じゃない」と理解を示してもらえないと嘆く人もいます。

人と比較しにくい女性ならではのカラダのこと。「みんな頑張っているのだから」とひとりで抱え込んでしまうと、将来、妊娠・出産が難しくなるような疾患に発展することだって十分にあり得ます。でも、なんだか話題にするのはタブーのような雰囲気。言い出しにくく、また「言いたくない」話題でもある。そして、何よりまだみなさんが若くて、本格的に不調を感じる人が少ないということもあるとは思いますが、とても大事なメンテナンスを自己判断で怠ってはいけないのです。

私自身、若い頃は若さに任せて働き、最初に妊娠した33歳まで、婦人科を受診したこともなく、婦人科検診も乳がん検査も気恥ずかしくて逃げ回っていたクチでした。ふたりの子どもを出産した後も、婦人科系疾患があるにも関わらず、定期的に検査を受けるのをなんとなく先延ばしにしたり、仕事を言い訳にして不調についても見て見ぬふりをしたり。そんな日々がたたってか、ここ数年、婦人科系疾患も悪化してしまい、日常生活にも支障が出るほどでした。

自分がそんな風に不調になってみてはじめて、私は自分の管理職時代に、女性メンバーたちへの配慮があったのか振り返りましたが、とても目を配れていたとは言えません。不調を訴えられても「ちゃんと病院に行きなさいよ」と言ったきりで配分する業務を配慮したり通院したか確認したりといったことはほとんどできませんでした。すごく言いにくくて、症状を我慢した女性たちがどれだけいたことでしょうか。同じ女性なのに、「この人に言っても仕方ない」とため息をついた女性メンバーもいたことでしょう。大事に至らなかったとは言え、今考えると、申し訳なくて、ひとりひとりに謝りたくなります。

女性の体調は、月経にまつわる不調・悩みだけでなく、妊娠・出産にまつわること、その先にあるホルモン変化やいわゆる「更年期障害」といった不調まで、世代別にどこまでも悩ましさがつきまといます。そして男性とは「カラダの仕組み」が圧倒的に異なることもあってか、ビジネス社会での正しい理解が進んでいるとは言いにくいのです。社会や企業や組織が、女性ならではの体調にどこまで配慮すべきか、どこまで働きやすさを提供していくか、はまだまだ議論が始まったばかり。

自分や周囲の「辛さ」に気付こう

そういう意味では、私たちは私たちの将来の生き方を考える上でも、自分のカラダの状況を正しく知り、自分でメンテナンスしながら、生きていかなければなりません。予防できること、できないことはありますが、「まだ若いから」「自分は不調ではないと思う」と言いながら対峙せずにいると、取返しのつかないことになることだってあり得ます。また、誰かの「辛さ」に心を砕けるようになることが、多様性を受け入れて社会で活躍するための必須条件でもあるわけで、男女問わずに「カラダのこと」について相互理解が進むようになるべきだとも思います。

入社前・入社時検診の項目に「婦人科検診」があるのが普通になるのは、いつの日のことでしょうか。自費になりますし、受診に気が進まないのもよくわかりますが、ぜひ自分の「カラダ」について知る機会、自分でメンテナンスしていく習慣をもって、それぞれの場所で活躍し続けていただきたいなと思います。今はなんともなくても、また、行きたくないと思ったとしても、将来の自分の生き方や働き方を自分で選択し続けていくために、「婦人科検診」を定期的に受ける習慣を持ってみてくださいね。働く女性の大先輩からの助言、心の片隅にとめておいてもらえると嬉しいです。

堂薗 稚子(どうぞの わかこ)
1969年生まれ。92年上智大学卒業後、株式会社リクルート入社。人材系事業の営業職を経て「就職ジャーナル」副編集長、「リクナビ派遣」編集長、カンパニーオフィサー、ダイバーシティ推進マネジャーなどを歴任。13年、株式会社ACT3設立。女性活躍支援など、企業の組織開発・人材開発にかかわる調査・企画立案、コンサルティング・研修・講演などを行う。著書に『「元・リクルート最強の母」の仕事も家庭も100%の働き方』(KADOKAWA)。二児の母。

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