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チェック! 今週の日経(6)ビックカメラでビットコインが
使えるんだって

チェック! 今週の日経(6) ビックカメラでビットコインが使えるんだって

 日経の研修・解説委員が、この1週間の日経電子版や日本経済新聞から企業ニュースを中心にピックアップし、解説する「チェック!今週の日経」。この1週間は北朝鮮の弾道ミサイル発射、米中首脳会談、米軍のシリア攻撃など大きな国際ニュースが相次ぎました。そんな中で、企業ニュースでは金融の近い将来を予見するような記事も掲載されました。FinTechの現状とともにチェックしてみましょう。

ビットコインが本格的に決済手段に

 ビックカメラが都内2店舗でビットコインによる決済を始める話と、リクルート系企業がPOS(販売時点情報管理)レジアプリを使う店舗でビットコインを使えるようにするという話を合わせた独自ニュースです。

ビックカメラでは先週からビットコインが使えるようになった(有楽町店)

「ビットコイン対応26万店 リクルート系やビックカメラ導入」(4月5日)

 ご存知の方も多いと思いますが、「ビットコイン」について、まずはおさらい。ビットコインはインターネット上で流通する「仮想通貨」の代表格です。概念は2008年に「サトシ・ナカモト」名で投稿された論文で公表され、実際に登場したのは2009年。他の仮想通貨同様、円やドルなど法定通貨を発行する中央銀行にあたる管理者がいないのが特徴です。それでも、世界で月平均、円換算で12兆円もの額が流通し、仮想通貨全体の7割を占めています。外貨に両替せずに自分のビットコインの口座から決済できるので、海外旅行での利用が広がっています。円対ドルのような為替相場以上に価格が激しく変動する一面があり、今年3月には過去最高値の1ビットコイン=1290ドルを付けました。

 ただ、利用者の8割以上が北米と欧州で、アジアでは中国人が圧倒的です。特に中国ではこれから人民元が安くなるのを見越し、個人資産をビットコインに振り替えて守ろうという動きが高まっています。一方、日本でビットコインによる支払いができるのは4500ヵ所程度で、欧米や中国より普及は遅れています。今回取り上げた記事にあるビックカメラでの導入も、主に訪日外国人向けのサービスと考えられます。リクルートライフスタイルが展開している「Airレジ」というタブレットを使ったレジアプリは、すでに全国の飲食店や小売店26万店が採用しているというので、これでビットコインも使えるとなれば、普及のスピードが高まるかもしれません。今年7月からは、これまでビットコインの購入時にかかっていた消費税がかからなくなることも、追い風になるでしょう。

金融界に広がるFinTech関連事業

三井住友FGは生体認証システム開発の会社を設立(都内の三井住友銀行の店舗)

 ビットコインは最近よく聞く、金融とIT(情報技術)を融合したFinTechのひとつです。FinTechがもたらす大きなメリットのひとつがビットコインのような決済手段の多様化、簡便化ですが、メガバンクもFinTech関連の事業を拡大しようとしています。そんなニュースもありました。

「銀行のフィンテック企業設立、三井住友が第1号」(4月1日)

 三井住友フィナンシャルグループ(FG)がスマホでのネット通販などでの決済に指紋や声で本人を確認する仕組みを提供する会社を作るという話です。銀行法が改正されて、銀行がフィンテック関連の会社を設立できるようになった最初の実例だそうです。顔や声、指紋などで本人だと確認する「生体認証」のシステムがより安く作れるようになれば、FinTech関連市場の拡大につながるでしょう。
(研修・解説委員 若林宏)

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