面接官が見ているのは「事前準備してきたかどうか」
人事部長のひとりごと(13)
学生の皆さん、こんにちは。株式会社HDE人事部長の高橋実です(HDEは企業向けクラウドサービスの自社開発、販売をしており、7,000社以上の企業の導入実績があるトップシェア企業です)。前回は、「企業訪問」というテーマでお話ししました。今回は、「面接」について、少しお話ししたいと思います。
面接という場は「自分という商品のプレゼンテーションの場」
面接って、得意ですか? 胸を張って、得意だと言える人は少ないと思います。初対面の相手に話をする。しかも、面接は、その企業に入るための合否を決める場面。緊張しないのが無理ですよね。でも、あまり緊張しすぎると、自分自身の言いたいことが言えず、相手にも話していることが伝わりません。
面接という場は、初対面の相手に自分自身のことを知ってもらう、「自分という商品のプレゼンテーションの場」なのです。限られた短い時間で、相手に自分はどういう人間かを理解してもらい、興味を示してもらうことが最も重要なことです。
プレゼンをするときに、大事なことは何でしょう。それは「本当に相手に伝えたいこと」を明確にして、相手が興味を惹いてくれるように簡潔に伝える。面接官に「ほほう面白そうだ」と思わせることです。それができたら、あとは、もっと自分を知ってもらうために深堀りしていけばいいだけなのです(でも、第9回でもお話ししましたが、決して盛り過ぎないように!)。
プレゼンテーションは、「準備8割で決まる」
面接という場面で、自分のプレゼンテーションを成功させるために必要なのは「事前準備」です。どんなプレゼンテーションでも「準備8割で決まる」と言われています。相手に何を伝えたいのか考え、言葉に出して話してみる。そして、伝わらないなと思うところがあれば直し、考え、また話してみる。これを徹底的に繰り返してみてください。そして、もう大丈夫だと思ったら、さらにこれを3回繰り返してみてください。それでも大丈夫だと思ったら、どんなに緊張していても、もし言葉に詰まっても、最後はうまくいきます(それでも面接で失敗したら、めげずにまた準備のサイクルを徹底的に繰り返してみてください)。
面接官は、学生が事前準備をしっかりやってきたのかは分かります。じつは、事前準備がしっかりできているかは、面接の評価基準として重要なものなのです。社会に入り、事前準備を怠らない人は、やらない人に比べて長い年月で圧倒的に差が出るものなのです。
自分の面接でのプレゼンテーションを、レコーダーに録音して聞くことも、効果があります。できたと思っていても、レコーダーで客観的に聞いてみると、うまく伝わっていなかったり、自分の悪い癖が発見できたりします。友達に自分のプレゼンテーションを聞いてもらって、フィードバックをもらうのも効果的です。
就活が忙しくなってくると、どうしてもこの準備の時間が足りなくなります。でも、自分の人生のスタートラインを決める大事な場面。時間がなくとも少しでも多く準備に時間を割いてください。そうすれば、必ずあなたの未来は開かれます!
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。