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プロジェクトを回す中で、僕が意識していた2つのこと

ボランティアの架け橋(2)

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NIKKEI STYLE

こんにちは! 青山学院大学4年の今野友彰です。3月に連載をスタートさせていただき、今回が2回目の内容です。前回は僕自身のこれまでや団体の紹介、そこから広がった視点などについて書かせていただきましたが、様々な方から反応をいただいたり、Facebookでのシェアが140以上に上るなど、本当にたくさんの方に読んでいただき嬉しい限りです。今回ですが、僕がプロジェクトを回す中で意識していたことや取り組んだことについて書いていこうかと思います。

実施までにある多様なプロセス

前回の記事でも簡単に触れた通り、僕はこの団体でボランティアのプログラムの企画運営をしていました。つまり、ボランティア活動本番よりも活動に向けた準備やその過程が仕事のほぼ8割です。夏休みの約1カ月間の活動に向け、1年かけて設計していきます。具体的なプロセスは以下のようになります。

1.現地ステークホルダー(行政、教育委員会、議員、その他関係者)との打ち合わせやニーズ調査

2.上記でブラッシュアップした内容も基に、大学への企画書や予算案などの提出

3.審議、承認を経て、参加者を集めるためのプロモーション実施

4.参加を検討してくれた学生への説明会、事前研修開催

5.活動実施

このような前段階を経てやっと1つのアウトプットを提供できるので、実際の形になるまでが長いのです。リーダーとしての責任感もそうですが、しっかりとしたモチベーションや目的意識がないと、なかなか途中でくじけてしまってもおかしくありません。しかし、だからこそやり抜いた先で与えることのできる影響の大きさだったり、得られる経験や達成感はそれ以上のものがあります。きっとこれは企業のサービスやプロダクトローンチにも同じことが言えるのではないかと感じましたし、学生のうちに本当にいい経験をすることができました。

現場を見ることの大切さ

活動実施までのプロセスは上記の通りですが、この中の1番(関係者との打ち合わせ、ニーズ調査)と3番(参加者を集めるためのプロモーション)で特に感じたこと、意識したことがあるので紹介していきたいと思います。

まず1番について。結論から言うと、痛いまでに感じたのが"現場主義であるべき"ということ。私は宮城県塩竈市でのプロジェクトのリーダーを2期(2年間)務めたのですが、1年目はこの視点が抜けていました。いま振り返ると行政や教育委員会の方々との打ち合わせやその準備、事後処理に必死で、肝心の活動現場(中学校や児童館など)に目を向けられていませんでした。

それぞれの現場でどんな状況にあるのか、その中で自分たちはどんなことができるのか。ある意味このプロジェクトの規模の大きさから来る問題でもあるのですが、そういった各現場ではなく全体最適に甘えてしまった結果、プロジェクトを形にすることはできましたが、本当に現地に向き合えたかと言われると自分の中では疑問が残りました。「ボランティアとして足を運んでいるのに、逆に負担をかけてしまっていないか」「もっと現地に寄り添った内容にできないか」と。

1年目が終わり、毎日大学の図書館にこもりながら2年目への改善を考えていきました。その中で1つ、現地への視察段階で組み込んだのが自称"現場調査"です。教育委員会に協力してもらい、市内各校へ自分たちが作ったアンケートに回答してもらったり、実際に活動先へ足を運び様子を見たり、先生方と話をしたりしました。そういった中で、現場をとりまとめる行政や教育委員会と、実際の活動現場という双方向に同時に話をしながら準備を進めていくことを意識しました。

その結果、例えば「この学校にはこんな子どもが多いから、こういう企画を取り入れよう」や、「勉強を教えるよりも大学生がどういう存在なのかをもっと子どもたちに知ってほしい」という細かいニーズを汲み取り、反映させることができました。1年目に比べ、より現地と向き合い、寄り添った活動にすることができたのではないかと思います。

情報の発信源は自分じゃなくてもいい

次にプロモーションの面で意識していたことについてです。東北でのプロジェクトを進めていく上での最大の課題は「関心の薄れ」にあると僕は感じていました。震災からは4年、5年と月日が経ち、段々と東北の力になりたいという当事者意識や日常の中での関心は薄れていきます。それは大学生にとっても例外ではなく、もろにプロジェクトへの"応募者数"という形で表れていきました。

2011年の震災直後は100人ほどの枠におよそ1000人の応募があったという状態から、現在では設計した募集人数に応募者数がギリギリ届くか、もしくは届かないということも出てきています。ボランティアをする以外にも1つのプロジェクトの中で東京の学生が地方の現状を見ること、教育や第一次産業に触れること、豊かな自然や共同生活を経験することなど意義深いことをやっている自負はありましたが、一生懸命に形を作り上げてもそこに参加してくれる学生がいなければ辛いものです。

そこで僕が情報の発信媒体として着目したのがツイッターやフェイスブックなどのSNSです。大学側にも学生が登録しているポータルサイトや学内の看板などで、情報の発信をサポートしてもらっていましたが、より情報感度高く多くの青学生に行き届かせるためにはSNSがカギを握っていると考えていました。

その中で具体的にとった施策があります。当時はその概念を知らなかったのですが、現在の企業のプロモーション戦略などでも「インフルエンサーマーケティング」と呼ばれるものがありますよね。俗に言うこの手法をとりました。青学内で多くの学生に知られているような人や、多くのフォロワーを抱えている学生が知り合いにいたので、まずはそういった人たちに依頼をし、情報を流してもらうことでリーチを多く獲得するようにしました。

そしたらこんな印象的なことにも繋がりました。僕が情報発信を依頼したうちの一人が「むしろ私も参加したい」と言ってくださったんです。その方はシンガーソングライターとして活躍していて、東北に一度行ってみたかったということでした。実際のプロジェクト中には、学童保育の活動でたくさんの子どもたちと触れ合ったり、「しおがまのうた」という曲まで作ってくれました。本当にビックリしましたが、現地の方々を招いてライブをしたりと、また新しい角度からの支援を実現してくれて本当に感謝しています(この「しおがまのうた」は現在YouTubeにアップされているほか、塩竈市内の各所でCD販売されています!)。

また、私たち企画側から一方的に伝えるのではなく、過去の参加者から「参加した感想」や「どんな経験ができたか」を発信してもらうという工夫もしながら、様々な手段、方法でプロモーションをしていきました。

実際にこれだけの規模のプロジェクトを学生で企画し、一連の運営まで行うというのはもちろん大変な部分も多いのですが、随所で創意工夫できる可能性があり、それが醍醐味の1つでもありました。プロジェクトや事業を推し進めていく上でも、きっと大切になるであろうことが実体験として得られたことで、今後の学生生活や社会に出た後のことにもより具体的なイメージを持つことができました。

今回はこのあたりで。次回以降でもよりリアルな話をしていけたらと思います!

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