日本経済新聞 関連サイト

OK
[ skill up-自己成長 ]

これからの女子キャリと生き方(14)大学4年間で気づいたこと
~「新鮮な矢」が刺さるから成長する

新居日南恵 authored by 新居日南恵manma代表
これからの女子キャリと生き方(14) 大学4年間で気づいたこと~「新鮮な矢」が刺さるから成長する

 こんにちは。manma代表の新居日南恵です。新年度を迎え1カ月以上が経過し、皆さん少しずつ新しい生活に慣れてきたところではないでしょうか。私も先日、4年間通った慶應義塾大学を卒業し、大学院に進学しました。大学生活が終わった節目に、この4年間を振り返りたいと思います。そして、私が4年間を通して気づいたこと、大事にしてきたことをお話させていただきます。これから大学生活を過ごす方にとって、少しでもお役に立てたらと思っています。

その1:目的が明確であればHOWは何度でも変えていい

 一番はじめにお伝えしたいこと。それは「目的が明確であればやり方は何度でも変えていい」ということです。私の周りには、高校時代から「総理大臣になりたい」「社会を良くしたい」という大きな夢をもっている人がたくさんいました。一方で、途中で心が折れてしまう人も、多く見てきました。大きな目標に向かって、走り続けられる人と、心が折れてしまう人の違いは何か。

 彼らは皆、自分たちがやりたいことを語り、常にそれをどのように実現できるかを考え、実行していきました。それはイベントや授業、WEBサービスだったりします。最初からうまく人もいれば、なかなかこれといった形にならない人もいます。そうすると「今やっていることは本当に正しいのかな?」と不安になったり、悩み始めたりします。

 そこで、目的に立ち返り、たくさんの人の意見を聞き、より良いやり方を探していくことが求められます。しかし、時折考え出した手段に固執してしまっている先輩を見かけることもありました。手段が目的化してしまい、一方で導き出された手段は思ったような成果を上げてくれない。そんな経験の中で自分たちの活動に意味が見いだせなくなってしまい、つまづいてしまう......。そんな光景を見かけることも多くあったのです。

 しかし、本来やりたかったことは実際の活動になっている「やり方」ではなく、さらにその先に待っている何かを実現することのはず。だからこそ、その何かが明確であればやり方は何度でも変えていいと私は考えています。むしろ、どんどん手段を変えてでも、達成したいことに向かって挑戦と失敗を繰り返していくことで、解は見えてくるのではないでしょうか。

 実際、今では家族留学がメインのmanmaも、元々は「安心して子育てできる社会」を実現するための、ありとあらゆるイベントを実施するところから活動をスタートしました。食の安全を考える料理教室、託児所インターンなどなど、ありとあらゆる企画にチャレンジしました。でもなかなか思うようにはいかず、「なんでこんなことをやっているのだろう」と自問する期間が1年以上続きました。

 何度か、くじけそうになったこともありました。しかしやっぱり最初から「家族の幸せをつくることが、未来を変えることに繋がるんだ」というところだけは私の中でぶれませんでした。忍耐強く試行錯誤を続ける中でたどり着いたのが「家族留学」です。団体立ち上げ当時には到底思いもつかなかったやり方で、自分たちの実現したい世界のための、第一歩を踏み出すことができました。

 導き出した手段に固執せず、またその手段の良し悪しだけですべてを判断せず、元々やりたかった想いに忠実にあきらめずに進んでいくこと。とにかく前進あるのみ! 悩んだ時こそ、這いつくばってでも、一歩前に進むことにこだわること、その信念がいまの私を支えています。

その2:矢面に立つことで得られる経験値は何十倍にもなる

 次にお話したいことは、「恐れずに矢面に立つことが大事」ということです。先程お話させていただいた「やりたいこと」を実現するためには、批判を恐れずに責任を背負って、意見を表明することが求められると思っています。自分自身が一生懸命に向き合うことを避けてしまうと、得られる経験値も、楽しさもグッと下がってしまうからです。そうは言っても、矢面に立つことはとても「痛い」こと。いろいろな批判を浴びることも、攻撃されていることがきついと思う時だってあると思います。私自身も見ず知らずの誰かの心ない意見を聞いて、胸が痛む時もあります。

 しかし、「新鮮な矢」が刺さるからこそ、成長につながるもの。私はそう考えています。例えば取り組んでいることに対して何か批判を受けたとして、自分自身が一番その批判や問題点を鮮明に理解することができます。だからこそ、解決に向けて真摯に、かつ適切に動くことができ、そんな一連の流れが成長をもたらしてくれるのではないでしょうか。

 manmaの代表として対外的に同じ発信をする時には責任が伴います。その責任に耐えうる勉強を日々積み重ねています。そして、発信をするとたくさんの批判や意見が多方面から飛んできます。いろいろ言われるからこそ、その分深く考えるようになり、より本質的な情報を集める......。そうやって私自身、子育てに関して勉強させていただきました。矢面に立つことは、とにかくいろいろな矢が飛んでくるから痛い。でもそれをたのしみ、成長につなげ、社会に還元していくことが、とても大事だと考えています。