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3年生が知っておきたい内定を逃した言動

ホンネの就活ツッコミ論(33)

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NIKKEI STYLE

本稿掲載の2日後に総選挙があります。今回の総選挙では、希望の党が躍進する、との観測がありました。しかし、合流会見直後の9月29日、小池百合子都知事・代表の排除発言(安保法制などに反対する議員について合流を認めず排除する)が、イメージを大きく下げてしまいました。

その後、小池代表自身も「きつい言葉だった」と悔やんでいます。このように選挙でも、発言一つで風向きが大きく変わります。これは就活においても同様です。では、どんな発言、動作が就活生にとって落とし穴となるのか、調べてみました。

「内定を取った一言」は需要があっても表面化せず

今回のテーマ、言うなれば「就活に失敗した一言」。ここで学生読者からすれば、「内定を取った一言の方が読みたい」とのご意見もあるでしょう。雑誌メディアでも、一時、そうした特集が盛んでした。ところが、2000年代後半から2010年代前半にかけて姿を消し、現在に至っています。雑誌メディアの読者が学生から社会人、それも親に変わり、そこまで需要がないことも影響しています。

それ以上に大きいのが、縮小再生産をする学生が多すぎ、企業側もそれを警戒して出したがらないからです。『AERA』(朝日新聞出版/当時は朝日新聞社出版局)2003年2月3日号「人気上位41社の『NG』と『OK』 面接官が明かすホンネ」では、内定を取った一言、落ちた一言が掲載されています。

内定を取った一言としては、江崎グリコの「ここでリクルートスーツを脱いで帰ります!」。同社のコメントは「『これで就職活動は終わりにします』と学生。『本当に?』と尋ねたら、こう答えた。こういう言葉が計算ではなく自然に出てきたと思わせる人だった」。

ところが、同じ『AERA』の同特集で翌年版(2004年1月26日号「会社と学生にある大きなズレ 面接の壁」)では、この「リクルートスーツを脱いで帰ります」が落ちた一言に大暴落します。「昨年度の決まり文句。みんないっていました」(大日本印刷)。このように「内定を取った一言」は真似したところであまり意味がありません。その点、落ちた一言・動作はそれを避けていけば、それだけでリスクが減ります。

「短大生はのらくら」女子学生の何がまずかった?

ある女子学生の商社選考から行きましょう。途中まで高評価だった彼女は、中盤の選考で落ちてしまいました。決定打となったのは自己PRです。「私は短大編入から現在の大学に入るため、頑張って勉強をしました。そのために努力もしましたし、仕事にも全力で取り組みます」。ここまでは高評価でした。ところが、「私は短大まででいい、と考える同級生のようにのらくらせず、努力を続けるようにします」と言ってしまった。この一言がきっかけで落ちてしまいました。

その理由を同社の採用担当者は説明してくれました。

「うちは女性の総合職を採用するようになったばかり。まして、一般職はまだ継続して採用しています。彼女が編入試験も含めて勉強を頑張った、それは評価できます。しかし、かつて同級生だった短大出身者をあまりにも低く見すぎです。入社後、一般職の女性社員とうまくやっていけるのか、疑問に思い、落としました」

この女子学生に限りません。自己PRなどで他の学生を低く見る学生がときどきいます。自分が頑張った、ということであれば、頑張った、と説明すればいいだけです。それをわざわざ他の学生を持ち出し、他の学生を低く見るのは感心できません。自信のなさの裏返しであり、それだけで評価を落としてしまうのです。

「好きなことを仕事に」の何がまずくて落ちるのか

就活の序盤でエントリーシートを添削していると、よく出てくるのが「好きを仕事にしたい」「好きなことはいくらでも続けられます」など「好き」というキーワードです。学生からすれば、夢を仕事に、という思いからでしょう。ところが、夢を仕事にしようとする発想自体、実は結構危険です。具体的な話は22回でまとめましたのでそちらに譲ります。エントリーシート・面接で、「好き」が、なぜ落ちる一言になるのか。理由は簡単です。

「好きだから仕事にしたい、就職したい」ということは、言い換えれば「嫌いなことは仕事にしない」となります。どんな仕事でも面倒な部分、汚い部分があります。面倒、汚い、つらい、苦しい、そういった思いから逃げることはできません。どの業界のどの企業であっても、私のようなフリーランスでも、それは同じです。

「好きを仕事にしたい」。それは正直な思いとしてはいいでしょう。しかし、それだけだと、「嫌いなことは仕事にしたくない」「少しでも面倒な思いをしたら簡単にやめてしまうだろう」とも読めてしまうのです。「好き」をエントリーシートで使いたがる学生は多くいます。しかし、このフレーズは実は結構、落ちやすい、危険なフレーズでもあるのです。

早く聞けばよかった「福利厚生はどうなっていますか?」

学生からすれば気になるのが給料以外に、福利厚生です。住宅手当はいくらくれるのか、保養所などの施設はどうなっているのか。気にならない学生はいないでしょう。ところが、この福利厚生についての質問を最終選考でした結果、落ちた学生がいました。落とした企業の役員は、次のように話します。

「なぜ、最終選考という大一番で、『なんでもいいから質問して』と質問を促したとはいえ、福利厚生について聞くのでしょうか。福利厚生が気になるなら面接中でなくても、最終選考の前に人事課担当者に聞くとか、いろいろと機会はあったはず。社長・役員がそろっている中で質問してしまうのは、どこかわきが甘いと言わざるを得ません」

GD中に意外と見られている靴パカパカ・鞄の位置

失言が続いたので、所作についても見ていきましょう。採用担当者に聞くと、多かったのがグループディスカッション中についてです。ある中堅規模メーカーの担当者に聞いてみました。

「1グループにつき社員を1人、張り付けられる大企業なら発言などもよく見ています。しかし、数グループにつき1人しか、人員を割けない弊社のような規模の小さい企業だと発言内容すべてを負うことはできません」

そこで、見ているのがマナー。「鞄やコートをきちんとおいているのか、それともだらしなく置いているのか。女子学生だと靴を脱いで足を遊ばせているかどうか。その程度のマナーしか見ないのか、と思われるかもしれませんが、意外とこれで学生は絞れます」

グループ全体で盛り上がっているかどうか、そのあたりも確認事項とのこと。逆に言えば盛り上がっていないグループだと、「それだけで落ちるわけではありませんが、評価はかなり下げますね」。面接では、ペットボトルのじか持ちを挙げてくれました。

「おそらく講義中にも気楽に飲む、という習慣があるのでしょうが、それを説明会に持ち込むのはどうかと思います。まして、面接という場でなぜ、鞄にしまう程度のことができないのでしょうか。鞄に入らないなら、会場入りする前に飲み切ってしまうなど、方法はいろいろあるはず。それができない、という時点でマナーがひどすぎる、と判断してしまいます」

学生からすれば悪気があるわけではないのでしょうが、ちょっとした一言、あるいは動作で落ちてしまうこともあります。どういった発言・所作がまずいのか、セミナーやインターンシップなどに参加することで身につけていくしかありません。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
 1975年札幌市生まれ。東洋大学社会学部卒。2003年から大学ジャーナリストとして活動開始。当初は大学・教育関連の書籍・記事だけだったが、出入りしていた週刊誌編集部から「就活もやれ」と言われて、それが10年以上続くのだから人生わからない。著書に『キレイゴトぬきの就活論』(新潮新書)、『女子学生はなぜ就活で騙されるのか』(朝日新書)など多数。

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