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「未成年の飲酒は損だらけ」 ウイスキーガールがメッセージ

海外で働くヒント(6)

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NIKKEI STYLE

皆さん、お久しぶりです。KOVAL蒸留所(お酒を造る会社)で働いている小嶋冬子です。この連載では「ウイスキーガール」として海外で働く経験を書いてきましたが、今回と次回はお酒との付き合い方をテーマにします。今回は大学の新入生に向けに、法律で禁止されている未成年の飲酒が実際にどれほど危険か、そしてそれにどう対処していったらいいのかを、実体験を含めて書いていきたいと思います。

4月はお酒を飲む機会が増える時期です。進級や就職をきっかけにお酒を初めて口にするひとや、飲み始める人も多いでしょう。残念なことですが、大学の新入生歓迎コンパで未成年が禁止されている飲酒を強要されたということがニュースになる時期でもあります。そうした悲しい出来事を少しでも減らすために、これまでお酒についての記事を書き、その業界で働いている私だからこそ、お伝えできることがあると思っています。

どうしてお酒が飲めるようになるのか

いきなりですが、なぜ、大人になるとお酒が飲めるようになるか、ご存知ですか?

20歳までお酒を一滴も口にしたことのない人は、ごく少数だと思います。たとえば、料理酒だってお酒に含まれるし、お菓子ではチョコレートにお酒が少し入っていたりするものもありますよね。

子供の頃に、初めてその味を口にしてみたとき、どんな感じがしたか覚えていますか?おそらく、「苦い!まずい!強い!」という三拍子の感想が最も多いと思います(笑)。今でこそウイスキーが大好きな私も、実際にそうでした。では、なぜ、大人になったらそういった味わいも平気になるのでしょうか。それは、子供から大人になるまで、様々なものを口にするため、舌で味わえるようになる味覚の情報が増えるからだそうです。通常、子供のころは変なものを飲み込まないように、本能的に脳が苦いものや酸っぱいもの、刺激が極端に強い味わいは身体に入れてはいけないものと判断し、「まずい」という感覚に繋がるそうです。だから、お酒を含む刺激物は、口に出来ないようになっています。

しかし、大人になると脳に蓄えられる味覚の情報が増える為、苦い味わいなどにも旨味を感じられるようになるなど、脳が危険ではないと判断し、お酒を含む強い味わいも徐々に口にすることが出来るようになるのだそうです。しかし、そうなれば、ここからは大人になるまでに培った経験や理性で、自分でお酒などの量を調節していかなければならないといことは、意外と知られていないのかもしれません。

そして、自分の判断でお酒を飲むという事は、20歳からいきなり出来るようになるのではなく、20歳に近い年齢の人にも言えることだと思っています。たとえば、日本では20歳からお酒が飲めますが、18歳になるとお酒を飲めるという国もあるので、実際には、人間としては20歳前でもお酒を飲むことのできる体になっていると考えられます。

いくらお酒を飲める体だとはいえ、特に新歓などが多い今の時期は、未成年なのにお酒で酔い潰れてしまい、問題を起こすということをよく耳にします。多くの人が、先輩に飲まされたとか、周りの人が飲んでいたからどうしても飲まなければならないという雰囲気で飲んでしまったという人が殆どです。残念なことにその中にはお酒を飲むことがカッコイイと思っている人も少なくありません。正直、お酒で酔っぱらって手に付けられなくなる大人もかなり面倒くさいですが、未成年のひと、もしくは20歳前半の人に関しても、酔い潰れてしまえば、周りからは相当疎ましく思われているでしょう。

私の知っている人で、「哀しいかな、大人になればなるほど、介抱の仕方などを分かってくるから、お酒の席を立つタイミングが分かってくる」と言っていた人がいました。しかし、未成年はお酒で潰れてしまった経験も少なければ介抱を沢山経験している人なんていないのです。未成年の飲み会では、同世代や同級生で飲むことが多いので、お酒の量を止めることが出来ずに問題が起こりやすいということもあります。

お酒を頼ってしか生まれない関係は、大したことはない

よく、「飲みにケーション」という言葉を聞きますよね。これは社会で使われたりすることが多いと思います。友人や会社の人と、お酒を飲むことによって、その関係性を高めることを指すのですが、実際の飲み会ではお酒の強要がある可能性がありますよね。それは大学でのサークルの飲み会だったり、就職したばかりの会社でも同じこと。未成年でもお酒を飲ませようとする人は残念なことに、どこにでもいる可能性があります。そして、そうゆう人はその場でお酒を飲まなければ「人間関係にヒビが入る」とか、「仕事の評価に繋がる」など、大抵はそんなことを言ってきます。呆れたことに、大人になればなるほど、「若いころはお酒のお誘いを受け、どんなに飲んでも乗り越えてきた」と自慢げに話す人もいます。それはそれで、その人の中で誇れることなのでしょうが、根本的に考えてみてください。お酒の力を借りてしか生まれない関係に、どれほどの価値があるのでしょうか。むしろ、恋愛でも、同じことですよね。それに、未成年からお酒の力を借りないと何もできないという人とのお付き合いには、疑問しか持てません。これは大学のサークルであろうが、社会にでてからであろうが同じことなのです。

酔っぱらってしまい、記憶を無くすということは本当に怖い事でもあり、記憶を無くしている間に、嘔吐したり(これは覚えていた方が悲惨ですが...)、転んで怪我をしたり、実際に私の友人で転んで前歯を折ってしまった人もいました...それだけはなく、自分が覚えていないところで他人に攻撃的になってしまったりすることだってあるのです(駅のホームでおじさんたちが酔っぱらって喧嘩しているのとか、まさにそれです)。そして次の日には、最悪な二日酔いにかかり、丸1日を駄目にする。お酒の飲み方を間違えると、大変なことになることもあるのです。

無駄な飲み会の浪費を、自分への投資に使う

二日酔いをすると、気分的にも最悪ですが、カレッジカフェ世代では、未成年でお酒を慢性的に飲んでいると、進路にも関わってくることもあります。

実際に、こんなことがありました。

私自身、こんな知り合いがいました、飲み会などで遊び惚けて勉強が疎かになってしまった人。その人は大学1年生の頃から、サークルで行われる飲み会に、毎週のように足を運び、そのほかのことはしなかった学生生活を送っていました。そんな生活を続けていると、就職活動の時に、履歴書にはサークルのことしか書けず、その他にアピールすることがないため、面接でその他の大学生と比べられた時に、差が開いてしまい、希望する就職先だけでなく、そもそも就職すること自体が困難になってしまったという人。こういった人は少なからずいるのは確かです。

一方で、未成年での飲み会には参加せず、勉強を続けた人、もしくは大学の課題をしっかりとやってきた人。アルバイトなどをして留学や資格習得などの、自分の夢にお金を使ったりした人。つまり、飲み会に時間を浪費することがなかった人は就職活動の時になると、自然と履歴書に書けることが増えてくので就職での強みも増えていきます。

飲み会で浪費してしまうお金や時間を、他のことに使い、そして自分への投資に使うことで進路さえ変わるということ。特に、大学生で20歳前後のときほど、将来役立つ知識や教養を身に着けるために使うべきだと、私は心から思っています。

正しい時に、正しい飲み方を教えてもらうまで

断言できるのが、未成年の飲酒で、いいことは何1つもありません。未成年で、お酒の飲み方なんて、そもそも知っている人はいないのです。たとえば、サークルや大学の先輩にお酒の飲み方を知っていそうに見えるかもしれません。実際のところ、分かっている人はいません。それでも未成年の人で「飲み方を知っている」という人がいれば、それはただ、周りの人に流されて、だらしなく飲んできたという事でしかないのです。例えていうと、酔っ払いが「酔ってない!」っていうような感じです(笑)。

お酒を知っている人、飲める人と言うのは、他人に絶対に強要をしないひとのこと。ましてや一気飲みを進めることなんて絶対にありません。

お酒の飲み方は、正しい時に、正しい人から教えてもらいましょう。未成年で、危ない飲み方をするよりも、成人してから、それこそ社会に出て働き始めてから、ちゃんとお酒の飲み方を教えてくれる人と出会えるはずです。それは自分の親だったり、先輩だったり、もしくは友達かもしれませんが、その時に初めてお酒の正しい飲み方を教えてもらえる瞬間があるということを少しだけ心のどこかに留めておいて頂ければと思います。20歳を超えてから、お酒をしっかりと学べる場所が、雰囲気の良いバーだったりちょっと高めのレストランだったりするので、お酒を飲むのは20歳を超えてからの楽しみに取っておくのもいいかもしれませんね。

未成年でも成年でも、結局はお酒をのむということに関しては自己責任と考えられることが多いですが、どちらにしても、強い意志を持ち、断る勇気を持つことが最も大切だと私は思っています。そういった気持ちを少しでも持ってもらいたくて、今回のような、お酒を飲むことで、進路が思ったところに決まらなかったり、時間の無駄になるということがある事をお伝えするべきだと考えました。この記事が、未成年の方に、少しでも参考になって、響いてくれることがあれば、本当に嬉しいです。そして大人になって、将来、どこかのバーで私を見掛けたら、話しかけてくださいね!

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